2001年1月10日(水) 15:20

キリスト教社会同盟(CSU)はハンガリーのEU優先加盟を要求

ヴィルトバート・クロイト(ロイター)

キリスト教社会同盟(CSU)はハンガリーを最初の東欧国として欧州連合(EU)に迎え入れるよう求めた。ハンガリー政府はどの国よりも経済改革を徹底的に推進しているので、同国に対しては具体的な加盟見通しが示されねばならない、と連邦議会のCSU全国団のミヒャエル・グロース団長は水曜日、ヴィルトバート・クロイトにおけるCSU冬期会議の終幕で述べた。加盟期日は挙げられないものの、ハンガリーがポーランドやチェコに先駆け「個別加盟」を果たすことは考えられる、とグロースは語った。ハンガリーのヴィクトール・オルバン首相は、EU加盟後にハンガリーから制御できないほどの労働者が流入するというドイツの懸念を退けた。

EUは現在12の加盟候補国、とりわけポーランド、ハンガリー,チェコならびにスロヴェニア,キプロスおよびエストニアと加盟協議を行っている最中である。12月初旬のニースEU首脳会議の決定により、東方拡大の計画が2003年から可能となった。しかし資金調達に関してはいまだ不透明である。

グロースは、ハンガリーは加盟協議においてこれまで「優秀な評価」を得てきたと発言した。CSU全国団の外交専門家クリスティアン・シュミットは、ハンガリーのみが6パーセントという低い失業率を達成していると指摘し、EU加盟後に国外に出て職を求めるという希望はハンガリー国民の間にはそれほどない。またポーランドと対照的にハンガリーは農業部門も大きくない、と述べた。新加盟国を受け入れるにあたり、これまでの形での多額の援助はもはや財政的にまかなえないため、農業予算の資金調達は東方拡大の最大の障害と見なされている。グロースは、ドイツ政府は東方拡大の資金調達計画を明確に示すべきであると要求した。

この会議でCSUに対し改革の状況を説明したハンガリーのオルバン首相は、ハンガリーはEUの経済レベルに接近しているので、EU加盟により大量の移民や犯罪の増大が起きる恐れはないだろうと述べた。ハンガリーは輸出の85パーセントがEU向けであるので、すでに現在の段階で経済的な意味ではEUへの統合を果たしている、と語った。

原題:CSU fordert bevorzugte Aufnahme Ungarns in die EU