2001年1月16日(火) 13:59
ブリュッセル(AP)
欧州連合の各国はEU拡大協議において今年の上半期のうちにも労働者の移動の自由に関する統一的な方針を定める意向である。拡大担当のギュンター・フェアホイゲン欧州委員は火曜日ブリュッセルにおいて、この問題では移動の可能性を排除することなく、かつ特定の労働市場の懸念に配慮するような対応を考える必要があると主張した。
ドイツのゲルハルト・シュレーダー首相は去る12月、東欧の労働者に対して国境を7年間広範に閉ざすという主張を述べている。フェアホイゲンによればEUの各国首脳は3月のストックホルムにおける非公式首脳会議でこの問題を討議する予定であるという。私は欧州連合が3月意向この問題について具体的な基盤に基づいて協議をすすめると考えている、とフェアホイゲンは語った。
欧州連合は6月末までのスウェーデンの議長国期間中に、合わせて150の共同協議項目に関する草案を提示する意向である。この件に関しEUは次のテーマについて立場を明確にする必要がある。物資、サービス、人および資本の移動の自由。環境。社会保障政策。外交。文化とメディア。企業法。
スウェーデンの議長職により拡大のプロセスは加速するであろうとフェアホイゲンは総括した。しかしその一方で、「われわれは質を断念することにより速度を速めるようなことがあってはならない」と強調し、加盟の準備が整ったとされるのは、そのための基準が疑念の余地なく達成された場合に限られる、と述べた。
フェアホイゲンはニース首脳会議を含め拡大プロセスを全体として肯定的に総括した。「信号は青が灯った。これで拡大の列車は自由に走れる。」ニース条約によりEU側については新たな加盟国受け入れの前提条件がすべて整ったのだ。欧州委員会と私自身はニース首脳会議でもっと大幅な改革が決まることを望んでいたが、だからといってEUの受け入れ体制が制約されたわけではない、とフェアホイゲンは語った。
有望なEU加盟候補国は現在のところマルタ,キプロス、エストニア、ハンガリー、ポーランド、チェコおよびスロヴェニアである。またリトアニア、ラトビアおよびスロヴァキアも経済的には競争力があるとされ、加盟準備が整っていると見なされている。フェアホイゲン委員はキプロス問題に関する自身の懸念を表明し、北キプロスと独自に加盟協議を行う予定のないことを強く主張した。同時に同委員は、北キプロスがトルコの加盟によってEU加盟国となる可能性のないことを言明した。
原題:Verheugen bilanziert Beitrittsprozess positiv
EU strebt einheitliche Position bei Mobilitaet von Arbeitnehmern an - Sorge bei Zypern-Frage