2001年1月17日(水) 17:47

パーソン首相は2004年までのEU加盟を期待

ストラスブール(ロイター)

EU議長国スウェーデンは、第一陣の候補国が2004年までにEUに加盟できるよう、欧州連合(EU)の拡大に新たな刺激を与える意向である。EU議長を務めるスウェーデンのイェーラン・パーソン首相は水曜日、欧州議会でスウェーデンの行動計画を発表し、最初の加盟国が2004年の欧州議会選挙に参加できるよう期待していると述べた。同首相は、拡大はEUの課題である。欧州の分断は東欧諸国の統合によって克服されねばならない。スウェーデンは加盟交渉に「政治的転機」をもたらすつもりである、と演説した。

欧州連合は現在12の中東欧諸国ならびにキプロス、マルタと加盟協議を行っている。EU各国首脳は去る12月ニースにおいてEUの改革を決定し、これにより2003年以降の加盟が可能となった。

このほかにスウェーデンは6ヶ月の議長期間中に雇用と環境の問題に重点を置くつもりであるとパーソン首相は主張した。EU内の失業率は低下しつつあるものの、EUは今なお約1400万人もの失業者を抱えている状況に甘んじることはできない。雇用問題に真剣に取り組まない欧州連合は市民の連合とは言えない、と同首相は述べた。今後もEU経済の見通しは良い。加盟国の物価と財政は安定しており、経済改革は軌道に乗った、とパーソンは語った。

3月のストックホルムのEU首脳会議では、EUを2010年までに世界で最も競争力の強い経済圏にするという目標実現のために今の改革が充分なものかどうかが討議されることになる、とパーソン首相は予告した。また、環境の視点はEUのあらゆる政治分野で考慮されねばならないと語った。

原題:Persson hofft auf Beitritte zur EU bis 2004