2002年1月16日(水)11:46

デンクタシュとクレリデスが定期会談に合意

週に3回の会談 − 国連は協議の開始は有望な内容と評価

ニコシア(AP)

地中海の島、キプロスの南北両地域の政治的指導者は、今後は週に3回会談を行い、キプロスの再統一について協議する意向である。これはキプロス共和国のグラフコス・クレリデス大統領とトルコ系キプロスの指導者ラウフ・デンクタシュが水曜日、国連の管轄する緩衝地帯に位置するニコシアの空港で90分間の協議を行い、合意に達したもの。国連のキプロス特使アルヴァーロ・デソトは、新たな交渉ラウンドの開始は期待の持てる内容であったと語った。

デソト特使は、クレリデスとデンクタシュは今後、月曜日、水曜日および金曜日の現地時間17:00に空港跡地の中立地帯で会談することになる、と伝えた。特使は、二人の政治家はただちに実質的なテーマの話し合いに入ったと語った。

キプロス島は1974年のトルコ軍の侵攻以来分断されており、島の面積の34パーセントは今日までトルコが占拠したままである。デンクタシュはここに1983年、国際的には承認されていない「北キプロストルコ共和国」を打ち建てた。数十年に及ぶ封鎖と実りのない間接協議を繰り返した末、デンクタシュは昨年9月に態度を軟化させ、南北キプロスを結ぶゆるやかな連邦Konfoederationの構想を放棄して、二つの統一体から成る共同の国家について交渉を行う意向がある旨を表明した。

交渉の最重要テーマは将来の共同国家の形態、自治権および領土の問題である。島の北部から追放された200,000人のギリシャ系住民の帰還または補償の問題も新たな紛争を招く可能性がある。

火曜日の晩、島の双方の住民が数十年にわたる紛争の終結を訴えるデモを行った。トルコ系キプロスではおよそ500人が紛争終結を求め、南のギリシャ系キプロスでは300人が同様の要求を掲げてデモに参加した。キプロス問題はトルコのビュレント・エジェヴィット首相とアメリカのジョージ W. ブッシュ大統領との会談でも取り上げられると見られる。トルコ政府筋の伝えるところによれば、エジェヴィット首相は火曜日、アメリカのディック・チェイニー副大統領に対して、いかなる合意であれ二つの独立した国家の原則に基づかねばならないと述べたという。

EUとトルコ政府の間に不協和音をもたらしたのは、キプロスの南部を2003年までに欧州連合に受け入れるというEUの声明であった。これに対してトルコは、その場合は占領中の北キプロスを同国に併合すると威嚇してきた。これに答える形でEUは、そうなればトルコは加盟努力を自ら阻害することになると回答した。

フィッシャー外相は協議を歓迎する意向を表明

ドイツ政府はクレリデスとデンクタシュの協議の計画を歓迎する旨表明した。ヨシュカ・フィッシャー外相は、双方にとって受け入れられる解決案を見出すため、二人の政治家はこの機会を利用すべきである。キプロスのEU加盟は地中海の東部全域の平和と安定に寄与するであろう、との声明を発表した。

原題:Denktasch und Klerides vereinbaren regelmaessige Treffen
Drei Mal woechentlich - UN spricht von sehr ermutigendem Gespraechsbeginn