2002年1月19日(土)17:55

ブルガリア新大統領はEU加盟を推進する意向

ソフィア(ロイター)

ブルガリアのゲオルギ・パルヴァノフ大統領は土曜日の就任演説において、同国を速やかに欧州連合(EU)およびNATO加盟へ導く意向であることを強調した。「欧州連合正式加盟はわれわれの主たる目標であり、NATO正式加盟はわれわれの大きな目標である」とパルワノフ大統領はソフィアの国会で述べた。同時に大統領はブルガリア国内の貧困を撲滅し、国民の生活水準を向上させることを公約した。「われわれは貧困と民主主義が相容れないものであることを忘れてはならない。どうやって日々の糧を得ようかと考えねばならない者は、真に自由にはなりえないのだ」と、かつて共産党に所属したパルヴァノフ大統領は語った。

44歳の新大統領は火曜日に就任する。パルヴァノフは社会党議長として、昨年11月の選挙で中道右派連合を代表するペタル・ストヤノフ大統領を破った。社会党は、ソビエト連邦崩壊後にブルガリア共産党から生まれた政党で、最近では独裁者のトドル・シフコフの指導下にあった。ストヤノフ前大統領は選挙戦で元国王のシメオン・ザクスコブルグゴツキ首相の支持も得ていた。

ブルガリアの平均月収はおよそ100ユーロ。年金は暖房と電気代にも満たないほどである。ブルガリアは、EU加盟を希望するかつての共産主義国家の中で、隣国ルーマニアと並び加盟最後尾に位置している。

原題:Bulgariens neuer Praesident will EU-Beitritt vorantreiben