2003年1月29日(水)17:05

ポーランドはEUに中絶禁止法への不干渉を求める

ワルシャワ(ロイター)

ポーランドは欧州連合(EU)に対し、2004年のEU加盟の際に同国の厳しい中絶禁止法にEUが干渉しないよう確約を求めた。

圧倒的にカトリックの強いポーランドは、この問題で国の法律がEU法に優先されるとの言明をEUに求めたのだ、と政府の広報官は水曜日ワルシャワで語った。

この請願の背景には、6月に予定されているポーランドのEU加盟を問う国民投票があるものと見られる。EU加盟は国民の間で広範な支持を得ている。しかしEU加盟反対論者は、EUが中絶や同性愛者の結婚について寛容な考え方を助長し、ポーランドの伝統的価値観を揺るがすと主張して加盟反対の宣伝を行っている。

EUが声明を出したならば、「EU加盟は生命の保護や道徳という問題への介入をも招くという誤った考えに多くのポーランド人が惑わされる恐れもなくなるだろう」と広報官は語った。

EUはこれまで、加盟国の道徳的価値観にEU政策で影響を及ぼそうとしたことは一度もない。事実カトリックのアイルランドでは長い間きわめて厳格な中絶規制法が行われていた。しかしすでにマルタのほかにもう一ヶ国の新規加盟国がEUとの間で交渉を行い、中絶問題では国の法律がEU法に優先されるとの言明を得ている。

これをポーランドも求めている。同国の法律では、中絶が認められるのは妊娠が母体にとって危険となる場合や強姦による妊娠の場合、あるいは胎児に重い障害が認められる場合に限られている。非合法の中絶を処置する医者には三年以上の懲役刑が科せられる。

原題:Polen bittet EU um Unantastbarkeit seiner Abtreibungsgesetze




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