2004年1月15日(木)17:02

欧州委員長がトルコ首相と会見

アンカラ(AP)

欧州委員会のロマーノ・プローディ委員長は木曜日、二日間の日程でトルコを訪問し、レチェップ・タイップ・エルドアン首相と会見した。会談の中でプローディ委員長はトルコのEU加盟に向けた改革努力を評価した、と欧州委員会の発表は伝えている。しかし委員長は同時にキプロス問題の解決をもトルコ政府に強く求めるつもりであるという。欧州委員長のトルコ訪問は40年間ぶりとなる。

目下のところEU加盟国はトルコのEU加盟基準達成状況を今年末に判断することになっている。もし達成すれば加盟交渉はただちに開始されることになる。欧州委員会のジャンクリストフ・フィローリ広報官は水曜日、キプロス問題の解決はEUの条件ではないが、トルコがEU領域を占領状態に置いている状況での加盟交渉は想定しがたい、と述べた。

キプロスは5月1日に新規加盟を果たす10ヶ国のうちのひとつである。島の北部は1974年以来トルコに占領されている。現在およそ40,000人のトルコ兵が島に駐留している。法的には5月1日に全キプロスがEUに加盟することになるが、北部ではEU法は適用されない。

トルコのほかにはブルガリアとルーマニアが加盟を待っており、この両国は2007年の加盟が見込まれている。欧州委員会は例年どおり11月に候補3ヶ国について加盟進捗状況の報告書を発表する予定である。トルコの状況に関する年末のEU加盟国の決定はこの欧州委員会報告に基づいて行われるものと予想される。欧州委員会はトルコがそれまでに交渉開始の基準を満たすことは充分ありうると考えている、とフィローリ広報官は述べた。

欧州委員会は昨年11月の報告書でトルコの加盟に向けた進展を認めたものの、一方でさらなる努力が必要と勧告し、とりわけ司法の独立、基本的人権ならびに宗教、言論、集会の自由、および軍隊の完全な文民統制を挙げている。

プローディ委員長のトルコ訪問では、ネズデット・セゼル大統領およびアブドラ・ギュル外相との会談なども予定されている。委員長はまた拡大担当のギュンター・フェアホイゲン委員を伴い、アンカラのトルコ議会で演説を行う予定である。前回の欧州委員長のトルコ訪問は1963年に遡る。

これより前、プローディ委員長とフェアホイゲン委員はハンガリーを訪問した。二人は首都ブダペストでフェレンツ・マドル大統領から、目前に控えたハンガリーのEU加盟に対する貢献に対して表彰を受けた。この訪問でプローディ委員長はEU加盟国および加盟候補国に対して、6月の欧州議会選挙前に欧州憲法で合意を図るよう呼びかけた。

原題:Prodi trifft tuerkischen Ministerpraesidenten Erdogan




トップへ戻る