2006年1月26日(木)14:14
ベルリン(ddp)
ドイツ国民はEUについて、市民の共同決定権が不足しており、行き過ぎた拡大を行っていると考えている。木曜日ベルリンで最新の「ユーロバロメーター」を発表した欧州委員会駐ドイツ代表部のゲルハルト・ザバティール代表は、「ドイツ人はEUに対し不安を抱いているのではなく、拡大の影響を懸念しているのだ」と語った。
この世論調査によれば、ドイツ人の多数はこれ以上の国々のEU受け入れに反対している。反対は59パーセントに上る。とりわけトルコの加盟についてはほぼ三分の二の国民が反対している。ブルガリアとルーマニアの加盟については、それぞれ54パーセント、62パーセントが反対している。しかしスイスとノルウェーという豊かな西欧諸国の加盟にはいずれも80パーセント以上が賛成した。
総じてドイツ国民の71パーセントは、欧州連合の問題にあまり共同参加できていないと感じている。53パーセントは一層の参加を望んでいるものの、どうしたら実現できるかその方法を知らない。80パーセントの国民は、責任を負うのはEUの諸機構と考えている。しかしEUがどのように機能しているのか知っていると答えたのは、46パーセントであった。
EU拡大がたとえばドイツの輸出産業に大きな成功をもたらしているということは十分認識されていないとザバティール代表は強調し、製造拠点の新規加盟諸国への移転などが世論形成に大きな影響を及ぼしていると語った。そのためEUが経済成長に結びつくと答えたのはドイツ国民の19パーセントに留まった。
ドイツ国民の多くがEU予算の大半が運営費に使われていると答えたことについて、ザバティール代表は「誤った考え」と述べた。こうした回答は43パーセントに及ぶ。16パーセントは農業が最大の支出分野であると答え、地域援助との回答は8パーセントに留まった。実際は運営費はEU予算の6パーセントに過ぎず、最大の支出は農業分野の45,5パーセントで、構造改革援助は30パーセント強となっている。この世論調査はドイツでは2005年の10月から11月にかけて実施され、対象となったのは15歳以上の1534人の国民であった。
ドイツ連邦財務省の最新の報告によれば、依然ドイツはEU内で最大の実質負担国である。2007年から2013年の平均年間EU拠出額は「最初の予測によれば」約266億ユーロで、これはおよそ20億ユーロの負担増となる。増加はとりわけ先のEU拡大が原因となっている。
原題:Mehrheit lehnt EU-Erweiterung ab