2010年1月1日(金)09:04

リトアニアはイグナリナ原発を閉鎖

(祝日の要約版)

ヴィリニュス(AP)

リトアニアは大晦日の晩、欧州連合との取り決めに従いイグナリナ原子力発電所を閉鎖した。ロシア国内を除けば唯一のチェルノブイリ型原子炉となるイグナリナ原発は、深夜直前に操業を停止した。出力1320メガワットの原子炉は世界最大級のもので、リトアニアのエネルギー需要の70パーセントをまかなっていた。エネルギー供給に対する危惧から、廃炉に対しては広範なリトアニアの国民層から批判の声があがっていた。

「私たちはEUの仲間に対して誓った約束を守る」とアルヴィダス・セクモカスエネルギー担当相は強調した。リトアニアはさらに2年から3年の操業延長を申請していたが、安全性に対する懸念が大きいことから、EUは申請を退けていた。すでに1号炉はリトアニアがEUに加盟した2004年に閉鎖されている。

いわゆるソ連型RBMK原子炉は事故の危険性がきわめて高いと見られている。1986年4月26日、ウクライナのチェルノブイリ原発で起きた爆発は、ヨーロッパ全土を放射性の雲で覆った。これはこれまで世界で起きた最悪の原発事故である。しかしリトアニアは、イグナリナ原発は数億ユーロに及ぶ欧州の投資によって整備されており、最新の安全基準を満たしていると常に主張していた。

バルト三国のリトアニアは、フランスと並んで原発依存度の最も高いEU加盟国である。多くのリトアニア国民は今後、外国とりわけロシアからのエネルギー供給に頼らざるを得ないのではないかと危惧している。リトアニアには2013年までにガスによる発電所が建設される予定である。

原題:Litauen legt Atomkraftwerk Ignalina still  Feiertagszusammenfassung




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