2010年1月7日(木)15:33

ヴェスターヴェレ独外相はEU加盟に向けたトルコの改革を督励

AFP

ドイツのギード・ヴェスターヴェレ外相(自由民主党FDP)は就任訪問先のアンカラで、トルコに対しEU加盟に向けさらに改革を進めるよう呼びかけた。ヴェスターヴェレ外相はキリスト教民主同盟(CDU) およびキリスト教社会同盟(CSU)との連立協定を引き合いに出し、ドイツ政府がトルコのEU加盟阻止を図ろうとしているという見方を否定した。ドイツは「信頼できる条約相手である」と外相は強調した。

ヴェスターヴェレ外相は、トルコの政府、議会および市民社会に敬意を表し、「今日までの成果に対し心からの称賛を捧げたい」、「私は改革を継続するよう皆さんを督励したい」と、アンカラで行われたトルコ大使との会談の席で述べた。トルコのアフメト・ダヴトグル外相は、トルコ政府は通商関係の深化と安全保障協力の強化を望むと述べた。「そしてもちろん私たちはEU加盟に向け、必要なすべての改革を実行するつもりである。」

ヴェスターヴェレ外相の訪問ではトルコ政府の目指すEU加盟がたびたび話題となり、外相も率直にこのテーマを取り上げた。ドイツの新政権が「トルコEU加盟の扉を閉ざそうとしている」のではないかと問う人もいる。「しかし私は皆さんにはっきりと申し上げる。EUとトルコが合意したことは揺るがない。ドイツの現政権にとってもである。それは私が保証する」とヴェスターヴェレ外相は語った。新聞記者の重ねての質問に対してヴェスターヴェレ外相は、「私は半ズボン姿の観光客としてここにやって来たのではない。私はドイツの外相であり、私の発言は意味を持つ」と答えた。

ヴェスターヴェレ外相は、前政権の協定の文言を継承するというCDU/CSUとFDPの連立協定の合意を指摘した。先の大連立政権はトルコのEU加盟意図を「結果を約束せず」審査するとしている。しかし2005年に開始されたEUとの加盟交渉はなかなか進まない。これまで交渉が開始されたのは全35分野中12分野であり、完了したのは1分野のみである。

ヴェスターヴェレ外相は、キプロス共和国に対して国境を開くよう求めたEUの要求をトルコがいまだ受け入れていないことを指摘した。一方でアルメニアとの関係正常化に向けたトルコの努力については評価した。またトルコがイラク、レバノン、アフガニスタン、パキスタンの緊張緩和問題で「キーポジション」を占めていることも認めた。

原題:Westerwelle ermutigt Tuerkei zu Reformen fuer EU-Beitritt




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