2013年1月30日(水)

EUは依然ルーマニアの司法の独立性を問題視

汚職撲滅も不十分と批判

AFP

欧州委員会はルーマニアに対し、汚職撲滅と司法の独立の確保に向けさらなる取り組みを求めている。これは水曜日に発表された欧州委員会の報告書から明らかになったもの。「憲法と憲法裁判所の決定の尊重は再び保証されるようになったものの、司法の独立に対する尊重の欠如と司法機構の不安定さは依然懸念材料である」。また汚職撲滅においても依然問題がある、と欧州委員会は発表した。

ルーマニアはブルガリア同様2007年のEU加盟以来、汚職や組織犯罪撲滅への取り組みと独立した司法制度の構築に向けた進展状況について、継続的に欧州委員会の評価を受けねばならない。民主的な基本原則や法治国家の保障、司法の独立をめぐるルーマニア政府との争いを受け、欧州委員会は昨年7月、一連の改革を要求し、今回発表されたルーマニアに関する特別報告書の作成を発表していた。

「当時表明された懸念の払しょくに向け、昨年7月以来若干の進展があった」。しかしさらなる取り組みが必要である、と欧州委員会のジョゼ・マヌエル・バローゾ委員長は述べた。欧州委員会によれば、ルーマニアはいくつかの勧告を実行に移したものの、すべての勧告ではないという。「まだすべきことがたくさん残っている。」汚職撲滅に関して欧州委員会は「率先して清廉さの模範を示すべき閣僚や議員の責任感に」訴えた。

ルーマニア政府は昨年、トライアン・バセスク大統領の職務停止手続きを推し進めたが、その際欧州委員会の見解では、司法の決定を無視し、憲法裁判所に介入し、民主的な手続きを捻じ曲げたという。こうした事件を受け、EU加盟国の間ではルーマニアのシェンゲン圏加盟に対する反対が高まった。

しかし欧州委員会のセシリア・マルストレーム内務担当委員の広報官は水曜日、今回発表された進展報告書とルーマニアのシェンゲン圏加盟交渉の間には「何の関連もない」と考えていると述べた。欧州委員会は、今回要求したルーマニアの進展について今年中にあらためて評価すると発表した。

原題:EU sieht weiter Defizite bei Unabhaengigkeit der Justiz in Rumaenien
Maengel auch bei der Korruptionsbekaempfung kritisiert




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