2014年1月1日(水)
ドイツ通信社(dpa)
ラトヴィアは元旦をもってユーロ圏に加盟した。大晦日の深夜、バルト三国のひとつ、人口およそ200万のラトヴィアはユーロ加盟国となった。ラトヴィアは18番目の加盟国であり、ソビエト連邦から独立した国としてはエストニアに次いで2番目となる。
水曜日のラトヴィアのユーロ加盟はユーロ誕生15周年と重なる。ラトヴィア財務省と中央銀行および銀行連盟によれば、これまでの通貨ラッツからユーロへの切り替えはスムーズに行われたという。
ラトヴィアは欧州共通通貨ユーロの導入に経済的な利益を期待している。辞任を控えたヴァルディス・ドンブロウスキス首相によればユーロは「地政学的な意味」もあるという。ラトヴィアはこれにより「欧州の家の完全な一員」になる、とドンブロウスキス首相は大晦日の深夜過ぎ、リガの銀行の現金自動預け払い機から最初のユーロ札を引き下ろす際に語った。ラトヴィア出身のアンドリス・ピーバルグス欧州委員はユーロについて「我が国の安全と安定と成長の保証」であると述べた。ラトヴィアは2004年からEUに加盟している。
債務危機を背景に、ラトヴィアのユーロ導入はEUにとっても政治的に歓迎すべき徴候と受けとめられた。「これはラトヴィアのみならず、ユーロ圏にとっても重要な出来事であり、ユーロ圏が安定しており、新たな加盟国にとって魅力的で、開かれていることを示すものである」と欧州委員会のジョゼ・マヌエル・バローゾ委員長は語った。
「欧州中央銀行理事会はユーロ圏の新たな拡大を歓迎する」と欧州中央銀行のマリオ・ドラギ総裁は声明を発表した。「ラトヴィアは経済通貨同盟の不可欠の構成員としての地位を獲得した。」
ラトヴィアは厳しい緊縮改革路線を採り、ユーロ加盟基準を満たした。同国はドイツの経済安定政策を支持する国と見なされている。ドンブロウスキス首相は、我が国はユーロ圏加盟後も責任ある財政政策を堅持すると述べた。
ユーロの誕生は15年前にさかのぼる。まず1999年1月1日に決済通貨として導入され、その3年後にユーロ硬貨とセント硬貨を伴う現金の形で欧州市民の間で流通が始まった。
ラトヴィアの新通貨の開始はドイツでのユーロのスタートを想起させる。かつての多くのドイツ人と同様、ほとんどのラトヴィア国民もしぶしぶユーロへの切り替えを承認した。ラトヴィア国民が危惧しているのは物価の上昇とラッツの放棄によるアイデンティティーの喪失である。
年末の世論調査でもユーロに反対する人々が賛成派を上回っていた。しかしユーロ反対派の比率は減少している。
バルト三国の次の候補国はすでにスタートラインについている。リトアニアは2015年にユーロを導入する意向であり、今春にも欧州委員会に加盟申請を行う予定である。
原題:Die Eurozone waechst: Lettland wird 18. Mitglied