2014年1月7日(火)
AFP
ポーランドのドナルド・トゥスク首相は、欧州連合内の移動・居住の自由に対するいかなる変更にもポーランドとして拒否権を行使すると発表した。もし「誰か」が現在の規則に変更を加え、ポーランドの国民に対して社会保障の適用除外を図ろうとするなら、ポーランド政府は「今日であれ、明日であれ、今後いかなる時であれ拒否権」を発動する、と述べた。トゥスク首相のこの発言はイギリスのキャメロン首相の発言に反発したもので、キャメロン首相は、子供をポーランドに残してイギリスに暮らすポーランドの家族に対して社会保障が適用されることを批判していた。
キャメロン首相が「イギリスの社会保障制度の悪用」を減らすべく、新たな規則の制定を図るのは自由である。ただし「ある特定の民族集団」を標的にすることは許されない。新たな規則はすべての受給者を対象とするものでなくてはならず、「誰も悪用を図ったり利益を得たりしている特別な集団としてポーランドを取り上げる権利はない」とトゥスク首相は語った。
2004年のEU拡大以降、東ヨーロッパからイギリスに渡った移民は数十万人に及ぶ。中でもポーランドは最大の民族集団である。公式統計によれば現在およそ64万人のポーランド人がイギリスで暮らしており、実際は100万人にのぼる可能性もある。キャメロン首相は12月下旬、10年前に東欧諸国に対してイギリスの労働市場を開放したのは「途方もない誤り」であったと発言していた。
原題:Polen kuendigt Veto gegen Barrieren bei Freizuegigkeit an
Tusk reagiert empoert auf Aeusserungen Camerons