2014年1月16日(木)
ドイツ通信社dpa
ルーマニアとブルガリアからの移民のうち、ドイツの失業手当(ハルツW)を受給している人々は、無職ではなく低賃金を国の補助で補っている上乗せ受給のケースが多い。
2013年6月の時点で失業手当を受給しているブルガリア、ルーマニア移民27,000人のうち、約36パーセントが仕事に就いている、とドイツ連邦労働庁(BA)の広報官は語った。これによりケルナー・シュタット・アンツァイガー紙Kolner Stadt-Anzeigerの報道が確認された形となる。
ブルガリア、ルーマニア移民の上乗せ受給者の比率は、ギリシャ、イタリア、ポルトガル、スペインの失業手当Uの受給者とほぼ同じ比率であるという。同じ時期のすべての失業手当Uの受給者445万人のうち、30パーセント近くが低賃金をハルツWの失業手当で補わざるを得なかった。
移民問題の専門家ヘルベルト・ブリュッカーはその差を通常の値と評した。「新たに入国した移民は通常平均よりやや低い賃金しか得られないため、上乗せ受給の比率も高くなる」とニュルンベルクの労働市場・職業研究所(IAB)のブリュッカー移民問題研究課長は語った。
BAの調査は左派党のザビーネ・ツィンマーマン議員の依頼で行われた。「こうした数値は社会保障の悪用が問題にならないことを示している。移民は安い労働力として不当な扱いを受けている可能性もある」とツィンマーマン議員はケルナー・シュタット・アンツァイガー紙に語った。
1月1日よりルーマニアとブルガリアの国民は労働許可証なしでドイツに定住し働くことが可能になった。キリスト教社会同盟(CSU)は、あまり職業訓練を受けていない移民が単に社会保障を受給する目的で大量に流入する恐れがあると警告している。野党はこれを大衆迎合主義と批判している。BAは今年6月に新たな数値を発表する意向である。
原題:Hartz-IV-Bezieher aus Rumaenien und Bulgarien oft ≪Aufstocker≫