2015年1月7日(水)08:09
AFP
欧州議会のマルティーン・シュルツ議長(社会民主党SPD)はギリシャのユーロ離脱の可能性に関する議論を厳しく批判した。このようなシナリオに関する議論と「無責任な憶測」は「役に立たない」とシュルツ議長はヴェルト紙Die Weltで述べた。しかし、ビルト紙Bildの報道によれば、ドイツ政府は目下、1月下旬のギリシャ議会選挙で急進左派連合が勝利した場合のさまざまなシナリオを検討しているという。
ユーロ離脱は議論に上っていない、とシュルツ議長はヴェルト紙に語った。1月25日に予定されているギリシャ議会選挙を踏まえ、ギリシャがユーロ圏から離脱するのではないかという憶測が再燃した。世論調査では、国際的に課せられた緊縮路線を拒否する急進左派連合がリードしている。シュピーゲル誌Spiegelは先週末、政府筋の発言として、ドイツ政府がギリシャのユーロ圏離脱を容認可能と見ていると報じた。
シュルツ議長はヴェルト紙で、ギリシャ国民の運命を決めるのは彼ら自身ではなくEUやドイツ政府だという感情をギリシャの人々に呼び起こす「おせっかいな忠告」と述べ、このようなやり方は有権者を「過激な勢力の陣営に」追いやる恐れがあると警告した。
フランスのエマニュエル・マクロン経済相は経済紙レゼコーLes Echosインターネット版で、ギリシャは「どんな政府であれ」「ユーロ圏に席を」占める。ギリシャ国民は「主権者として」総選挙で自らの代表を選出する権利があり、選ばれた代表はギリシャの国際的な義務を果たす責任を負う、と語った。
ビルト紙はこの間、ドイツ政府筋の発言として、官邸はは目下急進左派連合が勝利した場合のシナリオを色々と検討していると報じた。もし同連合が勝利し、改革路線が中断することになれば、ギリシャ政府に対する100億ユーロの借款もストップするという。
また同紙によれば、ドイツ政府の専門家はギリシャの銀行の倒産も懸念しているという。もしギリシャがユーロ圏から離脱すれば、顧客がギリシャの銀行に殺到し、これがまた銀行崩壊を招く恐れがあると専門家は見ている。この場合はEU銀行同盟が介入するという。
原題:EU-Parlamentspraesident kritisiert "Grexit"-Debatte
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