2016年1月13日(水)

欧州委員会はポーランドに対し法治国家監督是正手続きを開始

AFP

欧州委員会はポーランド政府と対立する中、初めて加盟国に対する法治国家監督手続きを開始した。最初の段階はポーランドの情勢に関する「準備的評価」で、次の措置に関する決定は含まない、と欧州委員会のフランス・ティメルマンス副委員長は水曜日ブリュッセルで発表した。欧州委員会は3月中旬にあらためてこの問題を扱う意向である。

この決定の契機となったのは、ポーランドの民族保守派政権が同国のメディアと憲法裁判所に関して問題を孕む法改正を行ったことである。ティメルマンス副委員長は「この監督手続きは政治とは無関係である」が、欧州委員会は加盟国の法治国家性を審査する義務を負っている。目的は「この問題を解決することであり、告発したり論争を行うことではない」と語った。

法治国家監督是正手続きは2014年初めに導入され、これまで適用されたことはない。最初の段階では欧州委員会が「法治国家性が組織的に脅かされている」状況を示す「明確な証拠」を探す。その際には当該国との対話が行われ、欧州委員会は「警告」として当該国の政府に「法治国家性に関する見解」を伝える。

更なる手続きでも合意が得られない場合は、最高でEU議決権の剥奪に至る制裁を行う可能性がある。しかしこれには、EUの基本的価値に対する「重大で持続的な違反」があることを他の加盟国が全会一致で認める必要がある。ポーランドと同盟を結んでいるハンガリーは、ポーランド政府に対する制裁を支持しないとすでに言明している。

原題:EU-Kommission leitet Rechtsstaatsverfahren zu Polen ein




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