2016年1月27日(水)18:41

EUはギリシャが国境防備を著しく怠っていると非難

AFP

欧州委員会は、EU対外国境の防備で著しい怠慢があるとしてギリシャを非難し、他のシェンゲン圏加盟国の国境で検査を行うこともあると警告した。欧州委員会は水曜日、ギリシャ政府が難民問題に関して「対外国境の防備において重大な不備がある」と非難する報告書を承認した、と同委員会のヴァルディス・ドムブロフスキス副委員長はブリュッセルで述べた。これにより同時にシェンゲン圏内の国境検査のさらなる延長に関する審査も始まった。

ギリシャは「国境検査の不備」を速やかに改善せねばならない。EU加盟28ヶ国の多数が報告書を承認次第、3ヶ月以内の問題解決が求められる。もしそれができない場合は、シェンゲン圏の他の国々が「自らの国境を一時的に閉ざす可能性」が認められる、とドムブロフスキス副委員長は警告した。

難民問題を受けて、一連の国々がシェンゲン圏の域内国境における検査を実施した。この一時的な国境検査の期間は従来の規則に従えば最長で8ヶ月となる。ドイツの場合は今年5月に期限を迎える。ギリシャにも大きな影響を及ぼす可能性のある国境検査の期間延長については、早くとも4月下旬か5月初めに最終決定が下される。

したがってEU加盟国内相は今週月曜日、さらなる延長に準備するよう欧州委員会に要求した。根拠となるのはシェンゲン圏の国境管理規則第26条で、これは「対外国境の検査における持続的で重大な不備」がシェンゲン圏全体の機能を危うくする場合には、緊急措置として最長で2年間の延長を認めている。

欧州委員会が承認した報告書は昨年11月の専門家によるギリシャの現地査察に基づいている。ドムブロフスキス副委員長は、ギリシャはそれ以来シェンゲン圏規則の順守に向けて努力を開始したと述べた。「しかしさらなる取り組みが必要である」。たとえば到着する難民の効果的な登録であり、指紋の採取であり、難民認定権を持たない人々の送還である、と副委員長は続けた。

ギリシャ政府は水曜日、11月の査察以降すでに明らかな進展が得られたと反論した。「11月以降重要な取り組みがなされており、次の報告書はまったく異なる内容になるだろう」と移民担当のジャンニス・ムーサラス政務次官はAFP通信に語った。政務次官は数日前この問題でいくつかのEU加盟国の「嘘」を非難したばかりである。

報告書はこれからEU加盟国の委員会に送られ、特定多数決で承認がはかられる。承認の場合は、欧州委員会がギリシャ政府に3ヶ月の猶予を与え、問題の解決に当たらせる。これができない場合、欧州委員会はシェンゲン圏内の国境検査を5月以降も延長するという勧告を行うことができる。

原題:Bruessel wirft Athen schwere Versaeumnisse bei Grenzsicherung vor




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