2001年7月28日(土) 14:14

パルマー連邦参議院欧州委員会長:各州の文化政策の権限は欧州憲法においても保持されるべき

EU憲法に関する協議において

シュトゥットガルト(AP)

ドイツ連邦参議院の欧州委員会委員長クリストフ・パルマーの見解によれば、将来の欧州憲法においてもドイツの連邦州の文化政策および警察行政の権限は法的拘束力を持つ形で明確に規定されるべきであるという。さらに、農業、経済および交通政策において一層の裁量の余地が必要である、とバーデン・ヴュルテンベルク州の欧州大臣を務めるパルマー委員長は、土曜日シュトゥットガルトで公表されたAP通信社との会談において述べた。「われわれがひとつひとつの政策について届出を必要とするような事態になってはならない。われわれは今以上の自由が必要なのだ。」

新たな憲法文案はブリュッセルの欧州委員会と国民国家の間の権限をも明確に確定する必要がある、とパルマー委員長は要求した。憲法では公的生活供給についても規定されねばならない。ドイツでは国と地方自治体が、水道供給、近郊交通あるいは社会事業のような事業提供を行っている。「われわれは、こうした福利事業が補助政策と見なされることのないよう望むものである。」こうした業務が、競争権の観点から、公的機関に許されなくなるような事態に至ってはならない、とパルマー委員長は主張した。

キリスト教民主同盟(CDU)所属のパルマー委員長は、EUの東方拡大の計画に反対する州はひとつもないと強調し、東方拡大はとりわけ経済分野においてドイツに多くの利益をもたらすと述べた。パルマーは、先行している候補国との間の加盟協議を2002年末までに完了させ、2004年の欧州議会選挙に参加できるように受け入れを行うという目標設定を、野心的だが実現可能と評した。

ドイツの連邦州は、新規加盟国の労働者に少なくとも5年間は移動の自由を認めないとするゲルハルト・シュレーダー首相の提案を支持した。しかしその一方でパルマー委員長はシュレーダー首相の欧州政策を批判した。「われわれは独仏エンジンが停止してしまったのではないかと危惧している。」シュレーダーはフランスと充分協調を図った上で政策を進める必要がある。このような形でのみ過去の欧州統合は前進を果たしてきたのである、と語った。

原題:Palmer: Kulturhoheit der Laender in Europa bewahren
Bei Verhandlungen ueber EU-Verfassung