2002年7月27日(土)12:43

プローディ委員長はEU拡大の延期を否定しない模様

マドリッド/ブリュッセル(ドイツ通信社)

欧州委員会のロマーノ・プローディ委員長は欧州連合拡大の遅延の可能性をもはや否定していない。「人生でも政治でも、あらゆる不測の事態に対する心構えが必要である」と委員長はスペインの日刊紙『エル・パイス』(日曜版)に述べた。とりわけ10月に予定されている、ニース条約批准に関するアイルランドの二度目の国民投票が懸念材料であるという。「再度否決された場合には、その結果を受け入れねばならない」。予想のつかない事態が起きる可能性もある、と委員長は語った。

しかし欧州委員会は従来の計画を順守し、2004年1月1日から最大で10ヶ国の新規加盟国を受け入れるという固い決意を抱いている、とプローディ委員長は続けた。加盟交渉は議長国デンマークのもとで今年末までに完了する予定である。委員長は、12月のコペンハーゲンEU首脳会議で「明確な最終的」回答が出るものと期待していると補足した。たしかに批准手続きは時間がかかり複雑であるが、目下のところ拡大プロセスを妨げる可能性があるのはアイルランドの否決のみである、と委員長は語った。アイルランドは昨年の6月の国民投票で拡大反対を決定している。

個人的にEU拡大が延期されると考えるかとの問いに対して、プローディ委員長は躊躇しながら、「私の考えでは、私が考えるには…, 遅延はないだろう」と答えた。委員長はインタビュー後の欧州委員会の声明で、「拡大は現欧州委員会にとって最優先課題である。この目標をできるだけ速やかにまたできるだけ成功裡に達成すべく、われわれは日夜働いている」と強調した。加えてプローディ委員長は、先週水曜日の欧州委員会の会合では遅延の可能性は協議されなかったと明言した。委員長によれば、2004年1月1日という拡大の期日に疑問は出されなかったという。

原題:Prodi schliesst Aufschub der EU-Erweiterung anscheinend nicht aus




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