2003年7月3日(木)14:37
ベルリン(AP)
ドイツ連邦議会は2004年5月1日に予定されている新規加盟10ヶ国へのEU拡大を圧倒的多数で可決した。出席した580名中575名の議員が木曜日、加盟条約を批准する法案に賛成票を投じた。ヨシュカ・フィッシャー外相は「欧州再統一の決定的一歩」と評し、これは「かつての鉄のカーテンを乗り越えることを意味する」と述べた。同条約はなお連邦参議院の決議を必要とする。キリスト教民主同盟・社会同盟(CDU/CSU)は、候補国のEU新規加盟に関しては三分の二の多数決で決議すべきという動議を提案したが、否決された。
2004年5月1日には東欧および中欧の8ヶ国、ならびにマルタ、キプロスが欧州連合に加盟する。フィッシャー外相は、拡大後のEUは「国家主義および民族主義の対立に彩られたヨーロッパに対する」回答であると述べた。キリスト教民主同盟・社会同盟のヴォルフガング・ショイブレ副議員団長は、EU拡大は勝者と敗者に分かれる「ゼロサムゲーム」ではない。10ヶ国の新規加盟はすべてのEU加盟国に利益をもたらすであろう。「欧州は拡大するのではない。分断を克服するのだ」、と語った。
将来のEU拡大については連邦議会と連邦参議院の三分の二の多数決で決議すべきというキリスト教民主同盟・社会同盟の動議は、連立与党と自由民主党(FDP)の反対で否決された。これにより今後も単純過半数が適用される。キリスト教民主同盟・社会同盟は動議提出の理由として、EU拡大によりドイツの国内制度は根本的に変更される。それゆえ憲法改正に必要な三分の二の多数決が不可欠である、と主張していた。
原題:Bundestag fast geschlossen fuer EU-Erweiterung
Fischer:"Ueberschreiten des ehemaligen Eisernen Vorhangs"