2003年7月4日(金)13:41

欧州議会副議長はトルコとウクライナのEU加盟に反対

ミュンヒェン(AP)

欧州議会のインゴ・フリードリヒ副議長は、トルコとウクライナ、ベラルーシのEU加盟の可能性を否定した。そのような拡大は欧州連合を過度に広げ、破壊することになろう、とキリスト教社会同盟(CSU)の副党首を務めるフリードリヒ副議長は金曜日、ミュンヒェンで語った。

間近に予定されている25ヶ国への拡大後は5年間の休みを置かねばならない。「さもなければわれわれは自ら欧州連合の墓穴を掘ることになる」。その後はブルガリア、ルーマニア、セルビア、クロアチアの加盟が不可避であろう。しかしその後少なくとも50年から70年間は「拡大はおしまい」にしなくてはならない、とフリードリヒ副議長は主張した。

トルコ、ウクライナ、ベラルーシに関しては、当分の間、加盟の可能性はない、と同副議長は述べた。「際限のない拡大には断固『否』と言うのだ!」これに合わせてEU加盟のコペンハーゲン基準も修正しなくてはならない、と副議長は語った。

ドイツ連邦政府と同様にフリードリヒ副議長も移民政策・難民政策に関する国の拒否権を弁護した。ドイツは欧州委員会から移民の数を定められるようなことがあってはならない。戦争や平和、ドイツ兵の派遣に関する決定も連邦政府の権限に留め置かねばならない、と副議長は述べた。

一方でフリードリヒ副議長はEUの外交決定における多数決原理の導入に関しては賛成の意向を表明した。1ヶ国の拒否権で共同の外交政策が阻止されるならば、「EU外相などはすぐに忘れ去られてしまうだろう」。

EU外相の決定は早くても2006年になるとフリードリヒは述べた。それゆえヨシュカ・フィッシャー連邦外相(緑の党)はこんなに早く候補者としてスタートを切ると、後になって後悔するだろう。さらにフィッシャー外相に対しては、ゲルハルト・シュレーダー首相(社会民主党)がアメリカ合衆国との関係を損ねるのを傍観したとの批判も高まっている、と副議長は付け加えた。

キリスト教社会同盟所属のフリードリヒ副議長は、現在計画中のEU憲法では神とキリスト教的価値に言及する必要があると主張した。「こうした基本的次元の含まれない前文ならば、ない方がましである」と副議長は述べた。

原題:Friedrich gegen EU-Beitritt der Tuerkei und der Ukraine




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