2004年7月15日(木)12:54

ドイツ故郷放逐者同盟議長は反放逐センターの設立に固執

ケルン(AFP)

ドイツのホルスト・ケーラー大統領のポーランド訪問を前に、ドイツ故郷放逐者同盟のエーリカ・シュタインバッハ議長は、論議を呼んでいる反放逐センターの設立断念を拒否した。一方、ワルシャワのレフ・カチンスキ市長は、第二次大戦中の破壊に対する補償要求を行う構えを見せた。もしドイツの故郷放逐者が今後とも、現ポーランド領の過去の財産に対する要求を行うのであれば、ワルシャワは「応戦する」、と市長は発言した。

シュタインバッハ議長は、ドイツ第一放送(ARD)の番組「モルゲンマガツィーン」Morgenmagazinで、「私たちは一義的には国民的組織である。全ドイツ人の20パーセントは故郷放逐者かまたはその子孫であるからだ。ポーランドはこれ以上頑なな態度を取るべきでない」。放逐者同盟としては過去にたびたび和解の手を差し伸べてきた。しかしポーランド側には和解のしるしが認められなかった、とシュタインバッハ議長は語った。

シュタインバッハ議長によれば、ベルリンに建設が計画されている反放逐センターは「放逐のあらゆる側面」を展示するという。「しかし個別のケースが指弾される晒し台などではない」と議長は強調した。

カチンスキ市長は、ドイツは第二次大戦を始め、「恐ろしい損失」の原因をつくり、未曾有の大量殺戮を行ったのだ、と述べ、「ほかならぬその国が補償を要求するというのか?」と付け加えた。

昨年カチンスキ市長は、第二次大戦におけるワルシャワの物的損害の見積を求めた。首都ワルシャワは1944年、ナチスによってその大部分を破壊された。最初の見積ではユーロ換算でおよそ240億ユーロとされたが、カチンスキ市長はこの額について少な過ぎると述べている。

原題:Steinbach besteht auf Zentrum gegen Vertreibung




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