2011年7月8日(金)17:28
ロヴェーノ・ディ・メナッジオ(dapd)
ドイツのクリスティアン・ヴルフ大統領は欧州連合の拡大プロセスの停止に警鐘を鳴らした。「EUをひたすら拡大させるのは無意味である。しかし深化と改革に限定することも無意味である」とヴルフ大統領は金曜日、イタリアのコモ湖畔ロヴェーノ・ディ・メナッジオで行われた若者との討論の場で述べた。
EU拡大の終了は「潜在的加盟国にネガティブな影響」を与える恐れがある。こうした国々はEU基準を満たすべく大きな努力を払っている。加盟停止の場合、こうした努力が「麻痺する」恐れがある、とヴルフ大統領は警告した。
ヴルフ大統領はクロアチアのEU加盟を支持した。さらに大統領は「トルコにも扉を開けておくべきである」と付け加え、「ヨーロッパがイスラームの国に対しても開かれていれば、これはひとつのシグナルになる」と強調した。
ヴルフ大統領は北アフリカでのEUの活動については失望を表明した。私は「EUが求められている領域で明らかな成果を収められなかったのを」遺憾に思う。アラビア諸国の民主的発展を支援するEU共通外交政策がないのが残念である、と語った。
ヴルフ大統領は、イタリアのジョルジョ・ナポリターノ大統領も参加した討論会の席で、北アフリカからの難民の問題を「イタリア国内で」解決するようイタリアに求めた。ランペドゥーザ島に40,000人の難民が漂着しても、それが「ただちに欧州の危機というわけではない」とヴルフ大統領は述べた。
原題:Wulff warnt vor Stopp der EU-Erweiterung