2016年7月5日(火)

メルケル首相:「英国のEU離脱でも西バルカン諸国のEU加盟展望は変わらず」

AFP

EU離脱という英国の国民投票の結果も西バルカン諸国の欧州連合加盟の展望を曇らせるものではない。これはドイツのアンゲラ・メルケル首相(キリスト教民主同盟CDU)とフランスのフランソワ・オランド大統領が月曜日、パリで開かれた西バルカン諸国首脳会議の席で述べたもの。首脳会議ではドイツ・フランスの青少年協力に倣い、バルカン地域の青少年協力組織を創設することについても合意が得られた。

英国のEU離脱国民投票後も西バルカン諸国の加盟展望は「保持される」。「英国の決定があっても何ら変更はない」。バルカン地域の国々は別の状況を「危惧していた」、とメルケル首相はパリのエリゼ宮で語った。

最終的には「加盟プロセスの前進に向けて」条件を満たすことが求められる。「これについてはそれぞれの国がそれぞれの水準にある」とメルケル首相は続けた。

オランド大統領も、離脱を決めた英国の国民投票はバルカン諸国に対するEUの「約束にとって何ら」問題とならない。「約束は当初定められた条件で尊重される」と保証した。フェデリカ・モゲリーニEU外交安全保障上級代表は「私たちはEU拡大プロセスを継続する決意を固めている」と強調した。

セルビアのアレクサンダー・ヴチッチ首相は、EUは私たちの民族や国々にとって最良の未来が開ける」場所である。しかしEU加盟までにはなお「多くの仕事や多くの努力」が必要である、と認めた。

パリでは月曜日、西バルカンのアルバニア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、コソボ、マケドニア、モンテネグロ、セルビアの首相がEUならびにドイツ、フランス、イタリア、クロアチア、オーストリア、スロヴェニアの代表と協議を行った。これは2014年ベルリンでの第1回、2015年ウィーンでの第2回に続く3回目の西バルカン首脳会議である。

メルケル首相は首脳会談を「真の平和事業」と称賛し、「数年前までは互いに戦争をしていた」国々をひとつにまとめることが肝要である、と述べた。

パリでの会談では若者が重要な役割を担うことになった。その一つがバルカン諸国の青少年協力組織創設に関する合意文書の調印である。これはかつての内戦地域の若者の交流を促進する事業である。モデルはドイツとフランスの青少年協力である。メルケル首相は月曜日の調印を「大きな成果」と評した。

原題:Merkel: Brexit aendert nichts an EU-Beitrittsperspektiven fuer Westbalkanstaaten




ホームへ戻る