2001年6月3日(日) 18:57
アウクスブルク(AP)
チェコ政府に対する要求をもって、日曜日アウクスブルクにおいて、第52回ズデーテンドイツ人大会が閉幕した。バイエルンのエドムント・シュトイバー州首相(キリスト教社会同盟)は、チェコ政府に対し、ズデーテンドイツ人の財産剥奪と放逐を定めた、第二次大戦後のベネシュ布告の撤回を求めた。ズデーテンドイツ人団体のヨアヒム・ベーム広報官(キリスト教社会同盟)は、これをチェコのEU加盟の条件にすべきであると要求した。
警察発表によれば50,000人が参加したズデーテンドイツ同郷団体による恒例の精霊降臨祭の会合は、土曜日、オーストリアのシュッセル首相に対する「ヨーロッパ・カール皇帝賞」の授与式でハイライトを迎えた。ドイツ内務省の政務次官として初めて、現在の社民党と緑の党の連立政権のメンバーでもあるコルネーリエ・ゾンタークヴォルガスト次官が、ズデーテンドイツ人大会に出席した。
シュトイバー州首相は、チェコがあくまでもこの−第二次大戦後にチェコのエドヴァルド・ベネシュ大統領の公布した−布告に固執するならば、チェコは「欧州の価値共同体の中で異分子のままとどまる」ことになろう。価値基準も欧州の一部を成しており、「これは加盟候補国にとっても拘束力があるのだ」。この布告により、財産剥奪、故郷放逐、殺人と撲殺がいまなお合法的とされることになる、と主張した。
ズデーテンドイツ人は少なくとも非物質的補償を受ける権利がある。さもなくばドイツ・チェコの和解はその名に値しない。ドイツ連邦政府は故郷放逐者問題で「終止符政策を進めているが、これはわれわれには断じて受け入れ難い」、とキリスト教社会同盟の党首を務めるシュトイバー州首相は述べた。
ベーム広報官は、EU加盟前にチェコは「過去の不正の重荷を」下ろさねばならないと要求した。同広報官は、ナチスの時代にチェコ人に対して行われた重大な犯罪は「可能な範囲において補償」されたのに対し、故郷放逐者に対して行われた不正は「まったく手つかずのまま放置」されている。たとえば当時のズデーテンドイツ人に対する当時の犯罪は処罰を免れている、と主張した。
オーストリアのシュッセル首相に対する「ヨーロッパ・カール皇帝賞」の授与をもって、ズデーテンドイツ人同郷会は、同首相の欧州連合の東方拡大に対する功績と少数民族に対する尽力を称えた。ベーム広報官は授賞式において、ズデーテンドイツ人の願いは「今ではドイツの首都ベルリンよりもウィーンにおいてずっと良く理解してもらえる」と語った。シュッセル首相は、この賞の授賞を「連帯の式典」と評した。同首相はベネシュ布告の撤回の要求を支持している。
ヨーロッパにおける民族集団の地位の規定は将来の最も重要な課題の一つである、とシュッセル首相は強調した。首相は、ヨーロッパ「善隣関係アカデミー」の創設を要求し、南チロルのドイツ語圏民族集団の統合のような模範例を推進させるよう求めた。
土曜日、招待講演者のコルネーリエ・ゾンタークヴォルガスト次官が、連邦政府は「チェコのEU加盟を過去の政治的あるいは法的問題と結び付けてはならない」という立場に固執すると言明すると、聴衆の間からは大きな口笛や叫び声が上がった。後には拍手も寄せられた演説において、社会民主党所属の同政務次官は故郷放逐に関し、「不正はやはり不正と称されねばならない」と発言した。
原題:Sudetendeutsche fordern Tschechien zum Einlenken auf
Stoiber verlangt Aufhebung der Benesch-Dekrete - Schuessel erhaelt Preis fuer Einsatz fuer
Minderheiten