2002年6月23日(日)15:10
ベルリン(AFP)
セヴィリアのEU首脳会議を受けて、キリスト教民主同盟・社会同盟(CDU/CSU)のフリードリヒ・メルツ議員団長(CDU)は、EUの速やかな拡大を危険にさらしているとして、ゲルハルト・シュレーダー首相を非難した。シュレーダー首相は計画どおりの新規加盟国受け入れにとって「重荷」となっている、とメルツは述べた。メルツはシュレーダー首相のEU農業政策に対する要求を「大衆迎合的」と批判した。欧州のパートナーに東方拡大に対するドイツの条件をのませようと強いる者は、最重要の欧州のプロジェクトを危うくする。農業政策の財政問題に関する論争は、セヴィリアで議論を先送りすることによってようやく回避された、と同議員団長は語った。
シュレーダー首相はEU首脳会議の開催直前に、ドイツがEU拡大に伴う農業補助金の増額を受け入れるつもりはないと強調した。首相はセヴィリア首脳会議では、議論はあるものの加盟交渉の明確なタイムスケジュールは維持されると約束している。
数十億ユーロにのぼる農業補助金は、新規加盟国受け入れ計画の最大の難問である。たとえばポーランドは従来のEU補助金を断念するつもりはない。それゆえ実質負担国のドイツは農業補助金の抜本的な改革を求めている。
原題:Merz: Schroeder gefaehrdet puenktliche EU-Erweiterung