2002年6月27日(木)17:25

欧州委員会はEU農業政策の包括的改革を計画

ルクセンブルク(ロイター)

欧州委員会はEU農業政策40年の歴史上最大の改革を計画している。これは木曜日ロイター通信に提示された草案で明らかになったもの。欧州委員会のフランツ・フィシュラー農業担当委員は、目前に控えたEU拡大にとっても欠かせない農業改革案を7月10日に説明する意向である。

将来の農業政策に関するこの草案では、補助金を生産物から切り離すことが計画されている。農家は補助金を一括支給されることになる。これにより農家には市場に合わせた生産が奨励される。現行システムでは過剰生産を招き、過去にはバターの山やミルクの湖ができたこともあった。

フィシュラー案では穀物の介入価格は5%抑えられることになる。さらに農家は環境保護や動物保護および食物の安全に一層配慮するよう奨励される。農業予算はおよそ400億ユーロに上り、EUの年間総予算の半分を占めている。

すでにドイツ政府はセヴィリア首脳会議の前に、10ヶ国へのEU拡大にあたっては従来の農業補助金システムはもはや財政的に維持できないと指摘している。今後、農業政策の改革は12月のデンマークにおけるEU首脳会議の場で議論される予定である。すでに改革案に対する批判の声は、農家が現行システムにもっとも恩恵を受けているフランスから上がっている。

原題:Umfassende Reform der EU-Agrarpolitik geplant




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