2002年6月28日(金)17:37

東方拡大がデンマークのEU議長任期の中心課題

コペンハーゲン(AP)

デンマークのEU議長任期の中心課題は、2004年に計画されている東方拡大の第一ラウンドとなる見込みである。デンマークは来週月曜日(7月1日)に公式にスペインより欧州理事会の議長職を引き継ぐ。デンマークのアンデルス・フォグ・ラスムッセン首相は金曜日に、6ヶ月の次期議長任期の計画として「一つのヨーロッパ」を発表した。

デンマークの議長任期中に集中的で厳しい加盟交渉が行われるものと予想されている。「いくつかのテーマではあれかこれかの選択になるであろう」とラスムッセン首相は予告した。だが首相は、12月のコペンハーゲンのEU首脳会議までに加盟候補諸国との間で大きな進展が得られるとの確信を示した。2004年にはキプロス、マルタ、ハンガリー、ポーランド、チェコ共和国、スロヴェニア、スロヴァキア、ラトヴィア、エストニア、リトアニアが欧州連合に加盟する予定である。

候補国にとってもEU加盟の障害になる可能性があるのは、アイルランドの国民投票である。この秋に予定されている同国の国民投票では、東方拡大をも含むニースEU条約の承認が問われる。もしアイルランド国民が昨年同様に否決した場合は、拡大プロセスは数年遅れる可能性がある。

デンマークの議長任期中のさらなる重点課題は、農業補助金問題、漁業問題、ならびに犯罪とテロの撲滅であろう。EU内では常に農業は意見の対立するテーマである。ドイツ、イギリス、スウェーデン、オランダは補助金の改革を主張する一方、最も受給額の多いフランスは反対の構えを見せている。

欧州委員会は加盟候補国の貧しい農業地域に2004年から2006年だけでもおよそ400億ユーロを支出する意向である。しかしこの額に関してはEU加盟国の間でもいまだ合意がない。「15の加盟国は皆、心から拡大を支持しているが、これがお金の問題でもあることは否定できない」とラスムッセン首相は語った。

原題:Osterweiterung im Mittelpunkt daenischer EU-Ratspraesidentschaft




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