2003年6月20日(金)15:30

ドイツ連邦参議院はチェコの和解声明を歓迎

ベルリン(AP)

ドイツ連邦参議院は、チェコのEU加盟はドイツへの歩み寄りをも加速するとしてチェコ政府の声明を歓迎した。バイエルン州のラインホルト・ボクレット連邦参議院相は金曜日ベルリンにおいて、第二次大戦後の事件を遺憾としたチェコ政府の声明は「希望に満ちたしるし」であると評した。ズデーテンドイツ郷土会のベルント・ポッセルト議長は、「チェコ政府の前進」と評価した。欧州委員会は「欧州の価値観に対する明確で誤解の余地のない信奉表明」として声明を歓迎した。

明らかに第二次世界大戦後の放逐布告を視野に入れ、チェコ政府は木曜日、戦争と同様に終戦直後の事件も「今日の観点からは受け入れられない」が「取り返しのつく」ものではないとの声明を発表した。さらに、チェコ政府は「ヨーロッパ史のこの暗黒の数章がもはやこれ以上ヨーロッパの国々の共生に影を落とすことはない」ものと確信すると表明した。

連邦参議院はEU東方拡大に対する公式見解の中で、バイエルン州の動議に基づき、放逐布告の撤廃を求めた欧州議会の要請に言及した。

ボクレット連邦参議院相は、「われわれはチェコ政府が今日に至るまで、1945年の終戦以降ズデーテンドイツ人に対する国際法違反の放逐と財産剥奪を認めた、集団責任の考えに基づくベネシュ布告の撤廃を拒んでいることを遺憾に思う」と述べ、同布告のこの部分は欧州連合の法体系と価値観に合わないと主張した。キリスト教社会同盟(CSU)の欧州議員も務めるポッセルト議長はズデーテンドイツ人に対して、「これが偏見なしの対話への足がかりになるのであれば、また放逐問題をEU加盟の準備段階で処理済みにしようというのでなければ」、私はチェコ政府の声明を歓迎する、と語った。

これに対して、欧州委員会はチェコのEU加盟をドイツ・チェコ間の和解問題と結びつけることには反対するという公式見解を表明した。チェコ政府と同様欧州委員会も、「チェコが現在満たさねばならないEU加盟の条件と、ヨーロッパの歴史の最も暗い時代の犯罪とそれに続く苦しみをどう取り扱うかという問題を区別」すべきであると考える、と公式見解では述べられている。

原題:Bundesrat begruesst Aussoehnungs-Erklaerung Tschechiens




トップへ戻る