2003年6月29日(日)18:24
ウィーン(AP)
チェコのヴラディミール・シュピドラ首相は日曜日、第二次大戦後のズデーテンドイツ人の追放と財産剥奪に対してあらためて遺憾の意を表明した。しかし補償の法的根拠はないとも述べた。「私たちはベネシュ布告に対する道義的責任は認めても、これを法律論と混同することはできない」。法的観点からはこの件は解決済みである、とシュピドラ首相はオーストリアのゲットヴァイク修道院でのヨーロッパフォーラムにおける演説で述べた。
シュピドラ首相はオーストリアに対する和解のジェスチャーとして、すでに1997年のチェコ・ドイツ宣言で行われた遺憾表明は「オーストリア国民となったドイツ語圏住民に対して」も向けられると述べた。オーストリアのヴォルフガング・シュッセル首相はシュピドラ首相の声明を「歴史的」であり「前進に向けた大きな一歩」と評した。
APA通信によればシュッセル首相は、初めて我が国がチェコの首相によってドイツ・チェコ和解宣言の文脈に含められたと述べたという。さらにシュッセル首相はシュピドラ首相が、戦後のベネシュ布告は「死滅した法律であり、もはや将来に法的効力を及ぼすものではない」と明言したことを評価した。
チェコのEU加盟は2004年に予定されている。オーストリアのズデーテンドイツ人は、故郷を放逐され財産を剥奪された人々に対する補償に向けた一歩を踏み出さない限り、チェコのEU加盟は認められないと要求していた。
原題:Spidla bedauert Vertreibung von Sudetendeutschen