2004年6月9日(水)15:23

フィッシャー外相はキリスト教社会同盟の対トルコ政策を「愚か」と評す

レーゲンスブルク/ベルリン(AP)

ドイツのヨシュカ・フィッシャー外相は、トルコのEU加盟問題についてのキリスト教社会同盟(CSU)の態度を「愚かである」と批判した。すでにCSUのフランツ・ヨーゼフ・シュトラウス元党首やヘルムート・コール前首相(CDU)がトルコに欧州連合加盟の保証を与えているのだ、と緑の党所属のフィッシャー外相は『ミッテルバイエリシェ・ツァイトゥング』紙Mittelbayerische Zeitungに語った。キリスト教民主同盟・社会同盟は水曜日、同党のトルコ政策に対する批判にただちに反論した。

フィッシャー外相は、1997年のルクセンブルクEU首脳会議でトルコが加盟候補国として認められたとき、当時のテーオ・ヴァイゲル蔵相(CSU)とCSUのエトムント・シュトイバー党首には「充分責任があった」のだ、と語った。さらに外相は、トルコは9月11日のテロ以来EUの安全保障圏に含まれる。「よりによって今トルコに対しEUへの扉を鼻先で閉ざすことは破局的な愚行である」、と警告した。

キリスト教民主同盟(CDU)・社会同盟(CSU)議員団のフリートベルト・プフリューガー外交政策広報官は、フィッシャー外相に点数をつける資格はない。彼自身この件に関してこれまで意見を様々に変えてきたのだからと批判し、キリスト教民主同盟・社会同盟は責任ある態度でこの問題を扱っている。わが党は、イスラム原理主義との闘いで重要なパートナーとなるトルコとの友好関係を望んでいる。しかし、トルコとの間で来年にも加盟交渉を開始しようというのは「重大な誤り」である。そうなれば新規10ヶ国を受け入れたばかりのEUには、過度の負担がかかるだろう、と反論した。

連邦議会のCSU議員団のミヒャエル・グロース議員団長も同様の反論を行い、「依然トルコの早期EU加盟という誤った希望」を煽り立てているとしてフィッシャー外相を批判した。緑の党所属の外相の行動はドイツの利益にもEUの利益にもならない。「それゆえ私たちの立場は明快だ。トルコのEU正式加盟は『否』である」とグロース議員団長は語った。

原題:Fischer nennt CSU-Haltung zu Tuerkei toericht




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