2006年6月9日(金)15:33
パリ(AFP)
来週のEU首脳会議を前に、フランスはEU拡大能力の限界を明確に規定するよう求めた。ブリュッセル首脳会議では「欧州連合の受け入れ能力の基準を明瞭明確に示す」必要がある、とシラク大統領はEU議長国オーストリアのヴォルフガング・シュッセル首相との電話会談で述べたと大統領の広報官は伝えた。また今日はイギリスのトニー・ブレア首相とエリゼ宮で首脳会談を行った後、EU加盟の基準を定めた公のコペンハーゲン基準には何ら変更を加えないと発表した。大統領は、これについてブレア首相と私は合意したと述べた。
シラク大統領によれば、25ヶ国に拡大したEUへの今後の加盟は、現EU加盟国の世論がそれを支持しているか、またEUが財政的に負担できるかという点が吟味されるという。またフランス政府は将来の加盟を踏まえて、まずEU諸機構の改革を完了し、フランスとオランダが国民投票で否決したEU憲法を解決するよう求めている。次の拡大計画では、ブルガリアとルーマニアの2008年までの加盟が認められている。またクロアチアおよびトルコとの間では加盟交渉が始まっている。
仏英首脳会議の準備段階でイギリスはフランスの提案に批判的な意見を述べ、加盟候補国に対する新たな加盟条件の追加は避けられねばならないと主張していた。フランスとイギリスの首脳は閣僚を交えて通常は1年に1回首脳会談を行う。しかし2005年の首脳会議は見送られた。両国の首脳会議は2004年11月にロンドンで行われたのが最後であった。EU加盟25ヶ国は来週の木曜日と金曜日にブリュッセルで首脳会議を開く。
原題:Frankreich will EU-Erweiterung begrenzen