2006年6月13日(火)00:47

トルコとのEU加盟交渉が開始

ルクセンブルク(AP)

トルコとのEU加盟交渉は開始につまづきながらも月曜日に最初の障害を越えた。EU加盟25ヶ国の外相は月曜の夜遅くルクセンブルクでトルコのアブドラ・ギュル外相と「学問および研究」に関する交渉を開始した。交渉は深夜前に暫定的に完了したと発表されたにもかかわらず、閉幕後の記者会見ではEUとトルコ政府との間で著しい意見の相違が明らかになった。

ギュル外相は交渉開始を「一里塚」と評した。これに対し、EU議長を務めるオーストリアのウルズラ・プラスニク外相は、本来午前中に予定されていた協議の開始が遅れたことは、残りの34項目の交渉にとって「警告信号」であると強調した。

プラスニク外相は、EU側にはトルコが今日に至るまでギリシャ系キプロスの船舶をトルコの港に入港させないことに失望が広がっていると強調した。交渉遅延の理由は、「アンカラ議定書の履行に関する失望感」であったと外相は述べた。トルコが昨年7月に調印したアンカラ議定書は、トルコとEUの関税協定をキプロスを含む新規加盟国に拡大する内容であった。プラスニク外相は、もしトルコがこの議定書を履行しないのならば、加盟プロセスが「袋小路に陥る」恐れがあると警告した。

ギュル外相は、トルコ系北キプロスに対する国際的な経済制裁が解除されたならば、トルコはギリシャ系キプロスの船舶を入港させる用意があると述べた。北キプロスを国家として承認しているのはトルコのみである。キプロスの再統一は、2年前の住民投票でギリシャ系キプロス住民の反対により否決された。

EUはトルコとの間で全35項目に関して加盟交渉を行う。すべての項目の交渉には10年から15年かかると予測されている。

月曜日にはトルコとの協議の前にクロアチアとのEU加盟交渉も開始された。最初の交渉分野である「学問と研究」はすでにその日の晩のうちに完了した。クロアチアとの間でも35項目に関して交渉が行われる。バルカン半島のクロアチアは2009年の加盟を目指している。プラスニク外相は、クロアチアは「きわめて順調に進んで」いると称賛した。

EUは月曜日、アルバニアとの間で安定連合協定を結んだ。同協定はEU加盟への最初のステップと見なされている。しかしまだEU加盟交渉の開始の見通しはない。

あわせてEU各国外相は、6月3日にセルビアとの国家連合から分離独立したモンテネグロの独立を承認した。一方でEU各国外相はモンテネグロ政府に対し、セルビア政府と建設的な対話を行うよう求めた。

(明日)火曜日にはイスラエルのツィピ・リヴニ外相のルクセンブルク訪問が予定されている。EU各国外相との協議では、イスラム過激派のハマスの選挙戦での勝利を受けて大幅に削減されたパレスチナに対するEU援助金の再開が主要議題になる。

原題:EU-Beitrittsverhandlungen mit Tuerkei begonnen




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