2007年6月1日(金)18:03

EUはセルビアとの連合協定協議を再開

AFP

戦犯容疑者ズドラヴコ・トリミールの逮捕を受けて、欧州連合は1年前から凍結していたセルビアとの連合協定の協議を再開する意向である。「私は6月の初めにも協議を開始できるものと考えている」と欧州委員会のオリ・レーン拡大担当委員はベルリンで語った。この直前、トリミール容疑者はハーグの旧ユーゴ国連戦犯法廷の拘置所に到着した。

木曜日のボスニア・ヘルツェゴヴィナにおける同容疑者の逮捕は国際的に歓迎された。

レーン拡大担当委員はセルビアに対し、ハーグの国連戦犯法廷と「全面的に協力する」よう促した。ハヴィエル・ソラーナEU外交上級担当も、依然逃亡中の戦犯容疑者、ラトコ・ムラジッチとラドヴァン・カラジッチの逮捕に向けて更なる努力を求めた。トリミール司令官はムラジッチの腹心と見られており、司直の手からムラジッチを逃がすネットワークの黒幕と考えられている。NATOと地元警察の発表によれば、トリミール容疑者はボスニアの首都サラエボからオランダに向けて航空機で移送されたという。ハーグ国連戦犯法廷は、1995年のスレブレニツァの虐殺に関わる大量殺戮、人道に対する犯罪および戦争犯罪、ならびにボスニアの飛地ゼパにおけるムスリム殺害の廉で同容疑者を告発している。

レーン拡大担当委員はトリミール容疑者の逮捕を逃亡中の容疑者全員の引渡しに向けた「重要な一歩」と評した。委員はベルリンでセルビアのボリス・タジッチ首相およびドイツのアンゲラ・メルケル首相(キリスト教民主同盟)と会談を行なった。セルビアとEUとの連合協定は、同国の将来のEU加盟に向けた第一歩と見られている。しかしEUはセルビアの前政権が戦争犯罪人の逮捕に向けた取り組みを十分行なっていないと判断したため、協議は2006年5月以来凍結されている。

バルカン内戦における最も重要な戦犯容疑者の一人である58歳のトリミール容疑者は、西ボスニアのブラトゥナックBratunacで、セルビアおよびボスニア・セルビアの警察官による捜索を受けて逮捕された。マスコミの報道によれば、同容疑者は癌にかかっているという。同容疑者はハーグ国連戦犯法廷の捜索令状には3番目に載っていた。

原題:EU nimmt Assoziierungsgespraeche mit Serbien wieder auf




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