2007年6月28日(木)15:28
ブリュッセル(AP)
ポルトガル政府は、トルコのEU加盟に関する原則的な討議を求めたフランスの要求を退けた。「私たちはトルコのEU加盟をきわめて重要と考えている」とマヌエル・ロボ・アントゥネス政務次官は木曜日、次期EU議長国ポルトガルの作業プログラムの発表に際して語った。ポルトガルは今週末ドイツからEU議長を引き継ぐ。
もちろんフランスがこの問題を議論の場に持ち出すことは自由であるが、「短期的にはさらに緊急を要する問題がある」。ポルトガルはまず先週のEU首脳会議で合意された改革条約に精力を集中する意向である。そのため7月に政府間協議を招集することになる、とロボ・アントゥネス政務次官は述べた。
「私たちは難しい問題を一歩一歩解決していくつもりだ」とロボ・アントゥネス政務次官は語った。今後トルコのEU加盟までにいろいろなことが起こるのは間違いない。「トルコは努力する必要がある」。しかしポルトガルは加盟交渉のプロセスに変更を加える意思はない。「私たちはすでに合意された規則に従って進めるのみだ」、と政務次官は語った。
ポルトガルはEU改革条約の完成とならび、アフリカとの関係や難民政策を議長任期中の最重要課題に据える意向である。しかし、12月に予定されているEU・アフリカ首脳会議では、地球環境変化や人権問題も協議の対象となる、とロボ・アントゥネス政務次官は語った。前回のEU・アフリカ首脳会議は2000年にカイロで開かれた。それ以降もEUとアフリカ連合(AU)は首脳会議を計画したものの、アフリカの数ヶ国がジンバブエのロバート・ムガベ大統領の除外を承認しようとしなかったため、実現しなかった。
ロボ・アントゥネス政務次官は、ドイツ議長国のもとで物別れに終わった、新たなEUとロシアの協定締結に関して、「私たちは精力的に対処し、膠着状態が解けるかどうか見てみたい」と述べた。しかし一方で、ロシアも歩み寄る必要があると強調した。ロシア政府はおよそ1年半前、EU加盟国ポーランドの農産物に対し輸入禁止措置を取った。これを受けてポーランドは新たなEU・ロシア協定の交渉を阻止している。
原題:Portugal gegen Grundsatzdebatte ueber Tuerkei-Beitritt Erste Zusammenfassung