2010年6月7日(月)08:53

スロヴェニアはクロアチアとの国境紛争を国際調停に委ねることに合意

AFP

スロヴェニアは国民投票を行い、隣国クロアチアとの十数年来の国境紛争を国際仲裁裁判所に委ねることを承認した。選挙管理委員会が日曜日の晩、開票率97パーセントの段階で発表したところによれば、51.74パーセントが賛成したという。スロヴェニアの承認により、クロアチアのEU加盟に向けた大きな障害は取り除かれた。

今回の国民投票はスロヴェニア国民の約170万人が投票を求められた。投票率は42パーセント弱であった。スロヴェニアとクロアチア両政府は、すでに昨年11月の段階で、国際仲裁裁判所の調停を求める協定を締結している。

両国の議会はすでに協定を承認しているが、スロヴェニアの社会民主党政権は保守系野党の圧力を受け、協定を国民投票に諮ることを認めた。社会民主党のボルト・パホル首相は最初の投票結果の発表を受け、賛成は「地域全体にきわめて良い影響」を与えるだろうと述べた。「これは他の国民に対する希望のメッセージである」とパホル首相は語った。

スロヴェニアの承認を経て、EUの提案する国際仲裁裁判所が調停を開始することが可能になる。旧ユーゴスラヴィアから独立したスロヴェニアとクロアチアは、1991年以来アドリア海のピラン湾に面した小さな領土と海域をめぐって争いを続けてきた。スロヴェニアにとっては公海への直接通行がとりわけ大きな意味を持つ。

この紛争のため、2004年からEUに加盟しているスロヴェニアは2008年12月、クロアチアのEU加盟交渉に拒否権を行使した。EUはその後ほぼ1年経ってから、クロアチアとの加盟協議をようやく再開した。

原題:Slowenen fuer Schiedsgericht im Grenzstreit mit Kroatien




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