2016年6月1日(水)

欧州委員会は法治国家原則の問題でポーランドに警告状を送付

AFP

欧州委員会はポーランドの法治国家原則順守をめぐる問題で圧力を強めた。同委員会は水曜日、ポーランド政府に対して公式の警告状を送った。問題が解決されなければ、最高でポーランドのEUにおける議決権剥奪に至る制裁措置が取られる恐れがある。しかし欧州委員会のフランス・ティメルマンス副委員長は、目標は依然解決を見出すことにあると述べた。

欧州委員会はポーランドの問題で1月中旬に初めて加盟国の法治国家性を審査する手続きに踏み切った。ポーランド政府に対する欧州委員会の非難は、ポーランド政府が違法に数名の憲法裁判所判事の任命を取り消し、憲法裁判所の決定を無視した点である。加えて、今後は政府が公共放送の総裁を直接任命・解任できるようにしたメディア法の改正である。

今回の欧州委員会の公式見解を受け、ポーランドは対応のために2週間の猶予が与えられる。次の段階は、指摘された問題点の改善を求める欧州委員会の勧告である。これも実行に移されない場合、EUはポーランドに対する制裁を発動する。

この三段階の法治国家監督是正手続きは2014年初めに欧州委員会が導入したもので、これまで適用されたことはなかった。しかし欧州委員会だけでは議決権剥奪のような制裁を科すことはできない。そのためには、ポーランドにおいてEUの基本価値に対する「深刻かつ持続的な違反」が行われていることを加盟国が全会一致で確認する必要がある。すでにポーランドの同盟国ハンガリーは、ポーランド政府に対する制裁を支持しないと明言している。

原題:Bruessel verschickt Verwarnung an Polen im Streit um Rechtsstaatlichkeit




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