2000年6月20日（火）17:44
サンタ・マリア・ダ・フェイラ（ロイター）
欧州連合(EU)は旧ユーゴスラヴィアの民主諸国に対し初めて公式に加盟の見込みを保証した。欧州委員会のロマーノ・プローディ委員長は火曜日、ポルトガルのサンタ・マリア・デ・フェイラで開かれている首脳会議において、旧ユーゴ諸国の加盟は長期的な展望が要求される、と述べた。同時にEUは旧ユーゴ諸国の首脳会議への招待も決定した。フランスのジャック・シラク大統領は、首脳会議はおそらくクロアチアの首都ザグレブで開かれることになろう、と語った。フランスは７月からEU議長国を務める。EUにとって重要なのはバルカン諸国に民主的な改革を促すことである、とシラク大統領は述べた。
首脳会議に参加する可能性のある国は、スロヴェニア、クロアチア、ボスニアおよびユーゴスラヴィア連邦の構成国の一つマケドニア共和国である。スロボダン・ミロセヴィッチを大統領とするユーゴスラヴィアの連邦政府と連邦の構成国の一つセルビア共和国は除外される。しかしセルビアの野党の政治家はオブザーバーとしてバルカン首脳会議への出席が認められよう、と首脳会談の後発表があった。声明は、「民主的で協力的なユーゴスラヴィア」もヨーロッパの民主国家の家族に喜んで迎えられる、と述べている。同時に首脳会議はユーゴスラヴィアの野党に対し結束を呼びかけた。
EU加盟を巡ってはすでにスロヴェニアに加え、旧ユーゴに隣接するハンガリー、ルーマニア、ブルガリアとの間で交渉が進められている。
原題：EU stellt Ex-Jugoslawien Beitritt in Aussicht