2001年3月21日(水)14:32

プローディ委員長:「EU拡大では市民の不安に真剣に対処する必要がある」

ブリュッセル(ロイター)

欧州委員会は、東欧からの労働者の流入に関し移行期間を提案するに当たり、ドイツとオーストリア両国に配慮する意向である。ロマーノ・プローディ欧州委員長は水曜日ブリュッセルで、両国における不安を考慮に入れる必要があると述べた。欧州委員会は4月にEU加盟候補国の労働者に対するEU労働市場の開放に関して移行期間の提案を行う意向である。

ドイツのゲルハルト・シュレーダー首相は東欧の労働者の自由な移動を7年間制限する提案を行っている。ドイツ政府筋の伝えるところによれば、シュレーダー首相はこのテーマを非常に重要な問題と考えており、間近に迫ったストックホルムのEU首脳会議で議題とする意向であるという。

EU筋の情報では欧州委員会はおそらく明確な移行期間を提案するという。その上で国ごとに移行期間の延長が必要かどうか審査する可能性があるという。ギュンター・フェアホイゲンEU拡大委員は2年の延長の可能性をともなう5年の移行期間の提案を支持しているという『ハンデルスブラット』紙の報道に関しては、同委員のスポークスマンは「承認も否認もしない」と述べた。

欧州連合は現在地中海と東欧の12の国々と加盟協議を行っている。

原題:Prodi: Bei EU-Erweiterung Aengste ernst nehmen