2003年3月4日(火)16:02

フェアホイゲン拡大委員はキプロス問題でトルコへの圧力を強める

ブリュッセル/ロンドン(AP)

欧州委員会のギュンター・フェアホイゲン拡大担当委員はトルコに対して、キプロス問題の解決が失敗すればトルコ政府とのEU加盟交渉開始に悪影響が及ぶ恐れがあると警告した。もし2004年5月1日に分断されたキプロスがEUに加盟すれば、現在の状況からして、EU加盟国の一つ(=キプロス。訳注)がトルコの承認を受けないという事態が生じる、とフェアホイゲン委員は火曜日ロンドンで述べた。同委員は「このような状況下で加盟交渉が開始されうるとは想像し難い」と付け加えた。

キプロスは来年他の9ヶ国とともにEUに加盟する予定である。それまでに分断問題に決着がつかなければ、EU加盟条約は国際的に承認されたギリシャ系の南キプロスにしか適用されない。トルコはこのような場合、キプロスを国家として承認しないと威嚇している。一方EUは昨年12月トルコに対して、政治的・経済的基準の達成状況を2004年の12月に改めて審査した上で、問題がなければただちにEU加盟交渉を開始すると約束している。

キプロスは1974年のトルコ軍の侵攻以来、分断が続いている。島の北のトルコ系キプロスを国家として承認しているのはトルコのみである。国連は再統一に向けた平和プランを提案しているが、これは双方に広範な主権を認め、南北二つの国家をゆるやかな中央政府のもとに統一するというものである。コフィ・アナン国連事務総長は、この提案に関する国民投票が3月30日に南北双方で行われるよう希望している。キプロスおよび他の9ヶ国のEU加盟条約は4月16日にアテネで調印される予定である。

原題:Verheugen erhoeht Druck auf Tuerkei in Zypern-Konflikt




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