2003年3月5日(水)07:12

アナン国連事務総長はキプロス問題の国民投票実施を承認するよう要求

ニューヨーク(AP)

国連のコフィ・アナン事務総長はギリシャ系とトルコ系キプロスの指導者に対して、キプロス再統一を問う国民投票の実施に同意するよう呼びかけた。アナン事務総長は火曜日、キプロスの29年間の分断に決着をつける最後の機会になるかもしれないと語った。ギリシャ系キプロスのタッソス・パパドプロス大統領とトルコ系キプロスの指導者ラウフ・デンクタシュは、先週アナン事務総長のキプロス訪問を受けて、3月10日にそれぞれの決定を発表するとの意向を表明している。

デンクタシュとパパドプロスは来週月曜日にハーグで会談し、3月30日に個別に国民投票を実施すると定めた協定に調印する予定である。期限は迫っている。キプロスの2004年EU加盟に関する条約は4月16日に調印の予定である。もし合意が得られなければ、ギリシャ系キプロスのみがEUに加盟することになり、再統一は当面実現の見込みはない。トルコ系キプロスの住民はそうなれば孤立が続き、経済的に不利益を被ると危惧している。国連の再統一案は、双方に広範な主権を認め、南北二つの国家をゆるやかな中央政府のもとに統一するという内容である。

キプロスは1974年のトルコ軍の侵攻以来、分断が続いている。トルコ系キプロスを国家として承認しているのはトルコのみである。トルコは北キプロスに40,000人の兵を駐留させている。

原題:Annan fordert Zustimmung zu Referenden ueber Zypern-Frage




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