2004年3月2日(火)17:36

フィッシャー外相はルーマニアのEU加盟時期に対する疑念を否定

ベルリン(AP)

ドイツのヨシュカ・フィッシャー外相は、2007年のルーマニアの欧州連合加盟に対するキリスト教社会同盟(CSU)の疑念を退けた。火曜日ベルリンでルーマニアのミルチェア・ジョアーナ外相との会談を終えたフィッシャー外相は、この件に関するバイエルンのエトムント・シュトイバー州首相の発言は野党の見解であり、政府の政策ではない。このことはジョアーナ外相に明確に説明した、と語った。

シュトイバー州首相は先日トルコのEU加盟に反対を表明しただけでなく、ブルガリアとルーマニアの2007年加盟という第二拡大ラウンドのスケジュールに対しても疑問を呈した。ジョアーナ外相は、欧州統合は条件や前提の変更があってはならないと述べた。

ジョアーナ外相は、3月中旬のスペインの議会選挙後、欧州憲法の協議を進める時機が来ると述べた。外相はドイツ第二放送(ZDF)で、ルーマニアは今年中の加盟交渉完了を期待している。わが国は「新規にEUに加盟する国々と同じくらい準備が整っている」。だが汚職の撲滅にはまだ成功していない、と語った。

フィッシャー外相はジョアーナ外相を今月末ベルリンで開かれる国際アフガニスタン復興会議に招待した。ジョアーナ外相はアフガニスタンへの支援を表明した。ルーマニアは今年初めから2年任期の国連安全保障理事会の非常任理事国を務めている。ドイツは2003年から2年間の非常任理事国になっており、ドイツとルーマニアはイラク問題解決に向けた国連の役割を強化すべく密接に協力する意向である、と両外相は述べた。

この間、欧州委員会はルーマニアについて国内の少数民族の保護で「良い進展」があったと認めた。これはキリスト教民主同盟・社会同盟(CDU/CSU)の質問に対するドイツ政府の回答から明らかになった。しかし報告書ではロマ人の統合で問題が指摘されていると政府は伝えた。最新の国勢調査によれば、国内にロマ人は50万人いるとされ、ハンガリー人(140万人)に次ぐルーマニア第二の少数民族となっている。

EUの報告書によれば、かつて第二の少数民族であったドイツ人は現在60,000人を数えるのみという。ドイツ系住民の国外移住は、一部は身請金の支払いにより、体制転換(=1989年のベルリンの壁崩壊。訳注)以前のチャウシェスク時代に始まった。EUの報告書によれば、体制転換後だけでも211,000人のドイツ系ルーマニア人が国外移住を果たした。現在ルーマニアでは142の学校でドイツ語が母語として教えられ、ドイツ語の幼稚園も150ある。6つの大学ではドイツ語・ドイツ文学の講座があるという。したがってドイツ系住民に対する教育施設も充分あるとドイツ政府は報告している。

原題:Fischer weist Zweifel am Zeitplan fuer EU-Beitritt Rumaeniens zurueck




トップへ戻る