2004年3月24日(水)21:06

EU議長は欧州憲法の早期合意を望む

ブリュッセル(AFP)

欧州連合の新たな憲法をめぐる論争で、EU議長国アイルランドは速やかな合意を希望している。EU議長を務めるバーティー・アハーン首相は「政治的意思さえ充分あれば、あらゆる代表者に受け入れられる包括的合意が可能と考える理由がある」と報告書で述べている。

ルクセンブルクのジャン・クロード・ユンカー首相は『ヴェルト』紙 Die Welt に対して、「憲法交渉をアイルランドの議長任期中にも」終える見込みが充分あると発言した。

主要な争点は依然閣僚理事会の多数決決定の改革である、とアハーン首相による3ページの報告書は続けている。欧州委員会のロマーノ・プローディ委員長はブリュッセルで、ここ数週間いくつかの加盟国政府から妥協の用意を示す「肯定的なシグナル」があった。だがおそらくこの首脳会議で打開が得られると期待するのは早すぎる、と語った。

スペインの政権交代後、議長国アイルランドがタイムスケジュールを立てるには、おそらくなお数週間必要であろう、とプローディ委員長は述べた。しかしその一方で、議長国アイルランドが「半完成品」を提案し、これを下半期の議長国オランダが完成させるという可能性も排除しなかった。委員長によれば、依然最大の障害となっているのは閣僚理事会の多数決制の改革であるという。委員長は、妥協を模索する過程で、欧州将来像会議の提案した多数決の境界値を大きく変更することのないよう警告した。

憲法草案では多数決決定には加盟国の過半数とEU人口の60パーセントの賛成が必要とされている。目下、この加盟国ならびに人口の境界値を引き上げる妥協案が議論されている。

ポーランドのアレクサンデル・クファシニェフスキ大統領とレシェク・ミレル首相は欧州連合の新憲法を国民投票にかける意向である。ポーランドのPAP通信によれば、クファシニェフスキ大統領は「我々はポーランドのEU加盟についても国民投票を実施したので、欧州憲法の国民投票を行わないのは難しい」とカタールで述べたという。同通信がヴロジミエシュ・チモシェヴィッチ外相の発言として伝えるところによれば、ミレル首相も議会で、私は「国民投票の考えに原則的に賛成」すると発言したという。

原題:EU-Ratsvorsitz will rasche Einigung bei Verfassung




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