2005年3月24日(木)09:53
ベルリン(ドイツ通信社)
ドイツ連邦議会の社会民主党と緑の党の連立与党は、EU拡大の決定に対する連邦議会の共同決定権の強化案を拒否した。社会民主党のミヒャエル・ロート欧州議会議員は、キリスト教民主同盟・社会同盟によるこの共同決定権強化案を、憲法に定められていない「政治トリック」と評した。この議論はトルコのEU加盟をめぐる論争から火がついた。連邦議会は現在、EU憲法条約の第一読会の議論を行っている最中である。
原題:Koalition lehnt Mitbestimmung bei EU-Erweiterung ab
訳注:すでにフランスでは、トルコのEU加盟をにらみ、新規EU加盟の是非をその都度国民投票に諮るという憲法改正案が可決されている(2月28日のニュース「フランス議会はEU憲法国民投票に道を開く」(EUの機構改革)を参照)。キリスト教民主同盟・社会同盟による議会の共同決定権の強化案も、EU決定に対する国または国民の発言権強化を図るものである。