2008年3月13日(木)14:59
ブリュッセル(AFP)
欧州委員会のジョゼ・マヌエル・バローゾ委員長はクロアチアに対し、来年末にもEU加盟交渉を完了する可能性があるとの展望を示した。「私は来年中に技術的な交渉を完了できるものと確信している。できれば現欧州委員会の任期満了前に」とバローゾ委員長はブリュッセルで、クロアチアのイーヴォ・サナデル首相との会談を終えて語った。欧州委員会の任期は2009年秋に切れる。したがってクロアチアは2010年に28番目の加盟国として欧州連合に迎えられる見込みがあることになる。
そうなればクロアチアは旧ユーゴから独立した国としては2番目のEU加盟国となる。すでにスロヴェニアが2004年にEU加盟を果たしている。
バローゾ委員長による加盟時期発表の直前に、ザグレブのクロアチア議会はEUの主要な要求を承認した。議会はこの日の朝、153議員中77名という僅差でアドリア海の漁獲量規制区域(ZERP)に対する権利の放棄を決定した。すでに隣国のイタリアとスロヴェニアについてはこの区域での漁獲が禁じられている。2003年に設定されたこの漁獲量規制区域での漁業に固執すれば、加盟交渉が遅れる恐れがあった。クロアチアは規制区域の設定によって海域の水産資源を守る考えであった。クロアチア政府は、過剰な漁獲に対する一番の責任はイタリアにあると非難している。
原題:Kroatien koennte 2010 EU-Mitglied werden