2010年3月28日(日)10:14

ドイツ経済界はEUとトルコのさらなる接近を要求

デュッセルドルフ(AP)

アンゲラ・メルケル首相のトルコ訪問を間近に控えて、ドイツの経済界は欧州連合のさらなる対トルコ接近を求めた。「ドイツ経済界はトルコの加盟交渉に関して感情論に走らない冷静な議論を求める。私たちとトルコの経済関係はここ数年平均以上に良好に発展している。トルコは戦略的に重要な位置における成長市場であり続けることが予想される」とドイツ連邦産業同盟(BDI)のヴェルナー・シュナップアウフ事務局長はハンデルスブラット紙Handelsblatt(月曜版)に語った。

「ドイツの輸出目標市場として、トルコへは2008年には150億ユーロの輸出を記録しており、日本より重要な存在となっている」とシュナップアウフ事務局長は指摘した。メルケル首相は(明日)月曜日からのトルコ訪問でドイツ側が今年末の解消を通告している二重課税協定の延長を求めるべきである。さもなくばドイツとトルコの経済関係の効率性が損なわれる恐れがある、と事務局長は主張した。

「3,000以上の主に中規模のドイツ企業が影響を被ることになるだろう。これらのドイツ企業はトルコにおいてロシア、イラン、中国の企業とのますます厳しい競争にさらされている」とシュナップアウフ事務局長は述べた。

RWEのユルゲン・グロースマン会長もトルコとのさらに緊密な協力を主張した。「欧州はトルコと政治的、経済的に一層密に協力するのが賢明な策である」。とりわけ重要なのは、カスピ海沿岸から西欧に天然ガスを輸送するナブッコパイプラインである。西側の企業にとってトルコはとりわけインフラストラクチャへの投資の面で大きな展望がある、とグロースマン会長は語った。

ドイツ経営者同盟のディーター・フント会長もトルコのEU加盟問題では結果を約束しない交渉に支持を表明した。しかし決定は「トルコがすべての前提条件を満たすかだけではなく、EUがこの大国を自らの政治的、経済的、制度機構的バランスを失うことなく受け入れられるか」にもかかっている。この点に関してはせいぜいのところ「中期的」な展望しかない、とフント会長は述べた。

原題:Deutsche Wirtschaft dringt auf weitere Annaeherung von EU und Tuerkei




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