2013年3月3日(日)
AFP
ドイツのハンス・ペーター・フリードリヒ内相(キリスト教社会同盟CSU)は、国境検査のないシェンゲン圏へのブルガリアとルーマニアの早期加盟を阻止する意向である。たとえ両国が木曜日のEU法務・内相会合の表決で承認されたとしても、「加盟勧告はドイツの拒否権で退けられることになる」とフリードリヒ内相はシュピーゲル誌Spiegelに語った。「たとえば空路や水路からの入国など一部で加盟を認めるという考えもすでに片がついている」と内相は付け加えた。
「シェンゲン圏の拡大は、基本的な前提条件が保証された場合に限りドイツの国民に受け入れられる」。しかし「今はそのような状況にない」、とフリードリヒ内相は語った。内相はいわゆる貧困移民に対する措置を取る考えを明らかにした。「社会保障を受給するために」やって来て、「移動の自由の権利を悪用する」者は、「効果的に排除される」必要がある。一つの方法として「母国に送還した人々に対する再入国の拒否」などが考えられる、と内相は述べた。
ルーマニアとブルガリアは2007年から欧州連合に加盟している。しかし両国の司法制度に不備があること、ならびに汚職や組織犯罪の撲滅が進んでいないことから、これまで特別の協力・審査機構が設けられ、両国に対して一定の基準の達成を要求している。欧州委員会は最近ルーマニアとブルガリアに対し、上述の分野で進展が不十分と繰り返し警告している。
原題:Berlin gegen Schengen-Beitritt Bulgariens und Rumaeniens
Bundesregierung sieht Voraussetzungen nicht gegeben