2014年3月17日(月)

セルビア議会選挙で進歩党が大勝

ヴチッチ党首は絶対多数獲得も目前

AFP

かつてはセルビアの権力者スロボダン・ミロシェヴィッチの忠実な腹心であったが、今では根っからの親EU派で、次期首相と目されているのがアレクサンダル・ヴチッチである。ヴチッチ党首率いる進歩党はセルビア議会選挙で圧倒的な勝利を収めた。選挙管理委員会によれば、保守の進歩党(SNS)は過半数を大きく上回る議席を得た。今後同党は必須の改革に取り組まねばならない。

選挙管理委員会によれば開票率99パーセントの段階でSNSの得票率は48.3パーセントとなっている。これは250議席中158議席を占めることとなる。第二党には得票率13.5パーセントで社会党が続く。社会党はこれまでSNSと連立与党を組んできた。野党各党は日曜日の選挙の結果さらに後退し、議席の配分される5パーセントの得票率を上回ったのは二党にとどまった。

進歩党の勝利はアレクサンダル・ヴチッチ党首の指導力によるところが大きい。社会党を連立政権に引き入れるため、ヴチッチ党首は社会党に首相ポストを譲り、自らは副首相にとどまっていた。もはやこうした譲歩は必要なくなった。専門筋は44歳のヴチッチ党首が新首相に選出されるとの見方で一致している。

ヴチッチ党首は1990年代以降、当時の権力者スロボダン・ミロシェヴィッチの腹心で過激な民族主義者という立場から親EU派に変わった。ヴチッチ党首は日曜日の晩、歓呼の声をあげる支持者を前に「私はセルビアがEU加盟の道を進み、汚職撲滅の戦いを継続するものと確信している」と約束した。しかし一方でセルビアには「困難な改革」が控えているとも釘を刺した。

セルビアは20パーセントの失業率、肥大化した公共部門、大幅な財政赤字、貧困の蔓延といった問題を抱えている。平均賃金はユーロ換算で依然月額350ユーロに留まっている。加えて汚職という大きな問題もある。

ヴチッチ党首は、議会選で勝利した暁には7月末までに最重要の改革プランの議会通過を図ると約束した。先日数名の裕福な実業家の逮捕でポイントを稼いだ汚職撲滅に関しては国民の支持が得られるものの、他の改革計画では強硬な抵抗が予想される。たとえば公的サービスの切り詰めである。現在セルビアの就業者170万人のうち、国家公務員が70万人を占めている。セルビアの人口は720万人である。

原題:Klarer Wahlsieg fuer Fortschrittspartei in Serbien
Vizeregierungschef Vucic vor absoluter Mehrheit




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