2001年5月8日(火) 14:30

フェアホイゲン拡大委員はEU拡大のタイムスケジュールを危惧

ベルリン(ドイツ通信社−AFX)

ギュンター・フェアホイゲンEU拡大委員は、新たな国々の速やかな欧州連合加盟に対する抵抗が高まりつつある状況を危惧している。加盟候補諸国を「厄介な請願者」、「寄宿人」としか見ようとしない傾向がEU内にはっきりと感じられる、と同委員は火曜日ベルリンにおける欧州社会民主党会議(SPE)の席で述べた。とりわけ官僚レベルで「信じられないほど狭量な」反対論が出されている。もはや所轄する閣僚はこれに対して断固たる措置を取る必要がある、とフェアホイゲンは主張した。

フェアホイゲン委員は、このような抵抗によって受入国のユーロ懐疑派陣営も勢力を増すことを危惧している。そのため同委員は、ニースEU首脳会議で合意された拡大のタイムスケジュールを次のイェーテボリの首脳会議でさらに明確に定めるよう求めた。第一陣の加盟諸国が2004年の次のヨーロッパ議会選挙に正規メンバーとして参加できなくてはならない、とフェアホイゲンは語った。

ドイツのハンス・アイヒェル蔵相(社会民主党)の言葉によれば、新規メンバーの加盟は、その国々が完全に経済的競争力を備えた段階ではじめて問題となるという。「われわれはこれをドイツ統一の際のように進めてはならない」。新規加盟国の人々がEU加盟を衝撃として経験するような事態を導いてはならない、と蔵相は討議の席で述べた。

西欧の国々も加盟を可能にするべく応分の貢献をせねばならない、とアイヒェル蔵相は暗にスペインを批判した。スペイン政府はこれまで、東欧の労働者の移動の自由に関する問題を従来の地域援助と将来の農業補助金の問題と結びつけるよう非公式に要求している。このような「誤った一括方式」に対してアイヒェル蔵相はフェアホイゲン委員と同じく明確に拒絶を表明した。

原題:Verheugen sieht Zeitplan der EU-Erweiterung in Gefahr