2001年5月16日(水)17:54

ポーランドはEU拡大後の移行期間に反対

ドイツとポーランドのヨーロッパ委員会はドイツの労働市場に対する負担を危惧せず

スウビッツェ(AP)

ポーランドのEU加盟は、ドイツ連邦議会のヨーロッパ委員会の見解ではドイツの労働市場にとって大きな負担にはならないという。「EUの東方拡大は移民の波を阻止する最善策である」と、同委員会のフリートベルク・プフリューガー委員長は、水曜日オーデル河畔の国境の町スウビッツェにおけるポーランドの国会議員との会議を終えて語った。ポーランドのタデウシュ・マゾヴィエツキ議員は、EU加盟後に労働者の移動の自由を制限する案に反対の意向を示し、移動の自由は欧州連合の基本的自由のひとつであると述べた。

ドイツ政府の提案に従えば、EU拡大後も東欧からの労働者に対して国境が7年間閉ざされることになる。プフリューガー委員長は、たとえ大量の移民が押し寄せる恐れがなくとも、特定の経済分野を保護することはドイツ側の正当な関心事である、と強調した上で、しかしこれはポーランドに対する悪意からではなく、ドイツ国民の不安に対処する必要性から行うものである、と述べた。これに対しマゾヴィエツキ議員は、この問題はドイツ側では「いささか大げさに扱われて」おり、これは実のところは「心理的な問題」である、と反論した。

プフリューガー委員長もマゾヴィエツキ議員も、移動の自由の問題を保護約款により規制するというポーランド労働省の提案を「興味深い」と評価した。それによれば、労働者の移動の自由に対して規制がとられるのは、過大な移民流入という事態が生じた場合に限られることになる。だがマゾヴィエツキ議員はそのような危惧は根拠がないと考えている。ドイツのゲルハルト・シュレーダー首相のグリーンカード政策に対してもポーランドから応募した電子データ処理技術者はわずか200人にすぎなかった、と同議員は強調した。

原題:Polen gegen Uebergangsfristen nach EU-Erweiterung
Europa-Ausschuesse in Berlin und Warschau befuerchten keine Belastung fuer deutsche Arbeitsmarkt